更にC60フラーレン
バッキーボールのカタチを一言で述べると、20枚の正六角形と12枚の正五角形(サッカーボールの黒いところ)でつくられた多面体ということになる。
その頂点は各正五角形の頂点でもあるから、全部で12×5=60個ある。つまり、C60ではその各頂点が炭素の原子が配列されているわけである。
プラトンは正四面体、立方体、正八面体、正12面体、正20面体という五つの正多面体を研究していたが、バッキーボールはこの内の正12面体と正20面体をちょうど混血した多面体といえるので、全部で12+20=32の面を持つわけである。
この立体は分子構造としては、三次元空間でもっとも対称性が高く、そのため形が球に近いものであり、球形度を示す値は、純球を1とすると1.0345になっている。
そのためC60は電気的な片寄りが少なく、なんと1秒間に1億回転!の高速スピンをしている。
高橋励氏記
C60フラーレンの凄い効果