寄生虫とは

 自分より大きな動物の体内に入り込み、栄養をうばい、病害を与え、かつ子孫を増やす動物を寄生虫という。

寄生虫は寄生部位が決まっていて、病変は寄生部位や寄生数によって異なる。多くの寄生虫はイヌやネコあるいは野生動物にも感染する。

寄生虫のサイズは数ミクロン(0.01ミクロンも)の単細胞から数メートルの条虫に至るさまざまである。

こんなに怖い寄生虫

 20年以上前の日本では、回虫や蟯虫はよく知られ、いつも小学校などではいやいや検便を行っていました(今でも定期的に実施されていますが)。

 その他にも、肝吸虫、肺吸虫、フィラリア、サナダ虫(有鉤条虫、無鉤条虫)など多くの寄生虫疾患が発生していましたが、現在これらの寄生虫疾患が報告されるのは非常に珍しいとされています 。

このように、日本ではあまり発生がない寄生虫疾患も、海外、特に発展途上国ではごく当たり前の病気として未だに大きな勢力を誇っています。

 寄生虫疾患はウィルスや細菌性の感染症と異なり、感染してから発病するまでの潜伏期間が非常に長く、感染してから1年位経ってから発病することも珍しくありません。

また、下痢や腹痛などの症状が少ないので、海外旅行先で感染しても、知らない間に日本に持ち込んでしまうことも多くあります。