グーグルの第一倫理―「邪悪であってはいけない」

・・・・・・・・・・・・・・時空研的

「邪悪であってはいけない」

もちろん、人によって邪悪さについての意見は

少し異なるかもしれないが、

大部分の人はそれに関する的確な考え方を持っているものだ。


もし百人の平均的な人たちに尋ねれば、どちらが正しいか、ほとんどみんな一致すると思うよ。―エリック・シュミット

 私の昔からの友人が、最近グーグルに転職したのですが、
「仰天したよ。この会社は本当に性善説で動いている」

 とびっくりしていました。おおよそ普通の会社では考えにくい判断の仕方で、意思決定が進んでいく。これまでの彼の経験から、「そんなことでは会社は回らないぞ」という言葉がついのどまで出かかる、それを日々必死で堪えていると苦笑いしていました。

 「邪悪なことはしない」という言葉も公約として明文化され、他にも以下のような内容が盛り込まれていました。

・創業者二人が持つ特殊株は、十倍の議決権を持つ(創業者のノーで買収提案は否決できる。創業者二人を経営陣から追い出すことは取締役会でもできない)。

・短期的な利益追求のために、企業理念を曲げるようなことはしない。
・失敗に終わる可能性の高いプロジェクトにも、果敢るリスクを取っていく。
ウォールストリート向けに四半期単位の業績予測を発表する考えはない。

採用候補者は、技術的能力だけでなく、

その「グーグリネス」によっても判断される。

「グーグリネス」とは、人と協力することを楽しむ性格、

上下関係を意識しない態度、親しみやすさなどからなる。
―フィナンシャルタイムズ紙

十九世紀から二十世紀にかけての鉄道や自動車や飛行機の発明は「人間固有の肉体」の限界を大きく拡張し、私たちは物理的距離というものを人類史上初めて克服しました。

 二十世紀は「肉体の拡張」の世紀だったと思います。そしていま「人間固有の肉体」ではなく「人間固有の頭脳」の限界を大きく拡張するのが、インターネットと情報です。二十一世紀は「頭脳の拡張」の世紀なのです。

自発的に動く!

可能な限り、社員は、仕事を割り当てられるのではなく、自発的にコミットしてほしい。ビジネスの機会が見えるなら、「やってみろ!」
―ショーナ・ブラウン

進化する組織は全員が行動重視

グーグルは「イノベーションとコスト削限の努力」を重視し、各従業員が行動重視でそれに貢献している。

社内に上下関係はほとんどないし、全員が複数の帽子をかぶっている。

―グーグル・カルチャー