肺結核とは 

  結核の初感染は、まず肺でおこります(肺結核以外の肺外結核にも結核性の病気はたくさんあります)。

 結核菌が好気性であり、飛沫感染で最初に肺に入ってくるためと考えられます。

 しかし結核菌のもつ毒性はあまり強くないので、菌が肺に定着しコロニー(感染巣)をつくるまでには時間がかかります。
コロニーをつくっても、発病するとはかぎりません。その部分が石灰化して落ちついてしまうことのほうがむしろ多いのです。

 このことは、最近、老人結核が問題になっている原因のひとつともいえます。四〇代以上の人は発病しないまでもほぼ一〇〇%、結核に感染していると思われます。

子どものころ、結核菌が多い時代に育っているので、その洗礼からまぬがれることは不可能でした。なかには、いまだに肺に米粒から豆粒大くらいの病巣 (陳旧性結核病巣)をもち、中に結核菌を閉じこめている人も少なくありません。

 よい治療薬が開発されて、結核は過去の病気であるかのような印象をうけますが、一度感染すると一〇年、二〇年、あるいはそれ以上たってから発病してくることがあります。
老齢や病気(たとえば糖尿病、肝臓病、腎臓病など)による体力の低下に加えて、薬剤の影響や精神的なストレスで、閉じこめられていた結核菌が再び増殖を開始し、新しい病巣を形成して発病するケースがしばしばみられます。

 【原因は】ほとんどの感染は、肺結核患者からの飛沫感染(咳、くしゃみ、会話など)です。咳、痰、唾液などとともに結核菌を外部にまき散らす患者を開放性結核患者といいますが、まったく菌を外に出さない結核患者も多くいます。

 結核菌は直径○・二、○・六ミクロン、長さ一、四ミクロンの汗菌で、運動性もなく、毒性も弱いとされていますが、肺に定着する好条件を備えています。

まず、その大きさです。一〇ミクロン以上の大きな粒子は、鼻毛や気管支の腺毛などによってとらえられ、外へ排出されます。一〇ミクロン以下になると、気管支・細気管支や肺胞に定着するのですが、一、ニミクロンのものがもっとも定着しやすいといわれ、結核菌はちょうどピッタリの大きさです。

 その他の条件として、結核菌の好気性が有ります。肺はまさに空気が詰まった袋です。又菌の発育に適した温度が三十七度と言うのも好条件になります。肺はまさに結核菌にとっては温床であり、感染巣が作られる危険は大きいのです。

 しかし、結核菌の発育はおそく、はっきりしたコロニーが形成されるまでには四、六週間はかかります。コロニーがつくられたからといって発病するとはかぎりません。感染後二〜八週間で、結核菌に対する免疫がからだにできてきます。

 したがって、多くはこの時点で初感染は終わりに向かい、感染巣はがっちりとガードされ(瘢痕化治癒)、やがて石灰化します。しかし、中の結核菌はかならずしも死滅したわけではありません。

 感染をうけた人の低抗力が低下している場合、感染した菌の量の多さとのかねあいで発病してきます。これを初感染(初期)結核症といいます。

 初感染がいったん瘢痕化治癒して鎮まったのち、数年から数十年後に再発してくる慢性結核症も、多くは過労や栄養不良、高齢、妊娠などによる体力の衰えが原因です。

そのほか消耗性疾患(とくに糖尿病などの代謝性の病気)や、ステロイド薬、抗癌薬による免疫の低下も原因になります。結核菌に対する抵抗力の強弱は、人によって違います。この判断はツベルクリン反応で、ある程度可能です。

陰性で赤くならず、腫れもしない人は、陽性の人に比べて結核菌に対する低抗力は弱いのです。陰性の人に結核菌が感染すると、発病する危険性が高くなります。


 症状は  肺結核の七〇%ほどは無自覚といわれています。とくに初期には、まったくといってよいほど症状はありません。肺結核に特有な症状は、かなり進行しなければ出て来ません。

 例えば食欲が無い、だるくて疲れやすい、少し痩せてきた、眠れない、寝汗をかきやすい、肩凝りなどが、初期には出やすい症状です。

しかしそれは、ほかの病気でもみられる症状ですし、別に病気でなくても自覚するものです。
また体調に注意していると、なにか熱っぼいということがあります。これは微熱がある証拠です。寒け(悪寒)がすることもあります。このように一般的な症状でも、それが三週間以上続くようなら、肺結核を疑って胸部X線検査をうけてみることです。


 太って血色もよく、咳も痰も微熱もなく、X線写真ではじめて発見されたという肺結核もかなりあります。肺結核の五大呼吸症状といわれている、咳、痰、胸痛(胸膜に病変がおよんだ場合)、血痰(喀血)、発熱も、かなり進行しないかぎり発症してこない例が多いようです。寝汗や息切れにも同じことがいえます。

 老人結核の場合、症状のあらわれかたが遅いという特徴があります。ただ肺機能が高齢のため衰えているので、若い人に比べると息切れなどの呼吸困難があらわれやすいともいえます。

高齢者は、結核の五大呼吸症状のうちひとつでも一〇日以上続くようなら医師にみてもらうべきです。さらにほかの合併症をもっていることが多く、その病状だけに注意が向けられがちなので、少しでも症状があらわれたときは注意が必要でしょう。


対応 あらゆる関係部位から結核菌を抜く

肺実質・肺胞・肺胞嚢・気管支・気管支枝・細気管支・肺門・仮声帯

 楔状結節・肺尖部病巣・頚部リンパ腺・鼻咽腔等にEGを入れ、

 その病巣のEGを抜きそれらから、

  非定型抗酸菌・結核菌・フリーラジカル・EBウイルス・

   多剤耐性菌・等を抜く