中国の環境汚染

 今年の4月3日、中国の人気週刊誌の「南方週末」が、中国が直面する大気汚染の実情を告発する記事を掲載して話題を呼んだ。

 記事はその事情をこう伝えている。
(「もや」の発生は)2007年12月だけで22日間に及び、その日は多くの人が呼吸困難、咳、めまい、倦怠感、吐き気、イライラ感に襲われ、病院に診察に訪れる患者も急増するという。

すっきり晴れた日が3日に1日しかないこと自体も深刻だが、「もや」の酷いときには、「昼間なのに車のヘッドライトを点灯しなければならないほど暗い」(現地のドライバー)というから尋常ではない。
もはや人間の生活に適した環境か否かを真剣に問い直す段階だ

事実、WHO(世界保健機関)の定めた毎立方?中の浮遊粒子物質の基準量は10マイクログラム以下であるが、

中国でこの基準を満たす空気で呼吸ができている都市住民は全体のわずか1%に過ぎないのだ。

 そして中国の都市部では04年に大気汚染が原因で死亡した人が35万8000人に達したという。
  
中国大陸からの越境汚染が日本を襲う 

日本沿岸に押し寄せるエチゼンクラゲ
黄砂の飛来や酸性雨、日本ではほとんど聞かなくなっていた光化学スモッグ警報の発令の復活など・・・・・。残念ながら日本は、空気の流れも海流も中国の影響から逃れることはできない。

しかもそれは地理的な条件だけではない。日本経済がコスト削減に中国という装置を利用した以上、もはや足抜けは許されないからだ。