心で思うことは作ること

暗い方、悪い方ばかり考える

病人にあり勝な性格

 心が暗い方に傾いている人は、何事も悪い方にものを考える。天気が曇っておれば「今日は曇りの加減で頭が重い」と言う。晴れておれば晴れているで暑すぎるとか、あまりに光線が強すぎると言う。

雨が降れば鬱陶しくてやり切れないと言う。食物に塩がきいておればからすぎると言い、塩が足りないと、水っぽくて不味いと言う。

何でも不平に感じ、何でも小言の材料になって感謝すると云うことを知らないのである。
人の欠点を見つけ、天気の欠点を見つけ、食物の欠点を見つけ、凡ゆる処に不平や、悒鬱や、生き甲斐のなさを醸し出す(お酒がハッコウして出来るように内にこもった力で作り出すこと)のが、病人にあり勝ちな性格である。

病気になっているから、心がねじけてそんなになっているのかと思うと、必ずしもそうではない。
事や物や人間や天気に至るまでの欠点を、心が見つけて不平に思う習慣があるから病気に罹っているのである。