サムシング・グレートと全一世界

村上和雄

 地球上のすべての生き物は、命の元であるサムシング・グレートにつながっていて、お互いに協力しあって、地球生命体を構成しているのである。

それにもかかわらず、人類は長年にわたり、民族、人種、国家、宗教宗派までもが争いを繰り返してきた。今こそ、人類を含めたすべての命がつながっていることを自覚して生きたいものである。

<コスモスの世界>

 そのようなことを考えている時、私は本書「CosMos コスモス」に出合った。
 本書では、生命だけでなく、宇宙に存在するすべてのもの(太陽、月、星、地球、生物、分子、原子、量子、……)は、お互いにつながっており、しかも、宇宙には、進化するための一貫性が、あまねく存在すると説いている。

 特に、私が興味をもったのは、宇宙の始まりは、極端に秩序のとれた状態であったというくだりである。

 アルベルト・アインシュタインも、宇宙を包括的な全体と見なし、宇宙の中には、秩序や見事な調和があり、それを宇宙精神と呼んでいる。それは創造的で、あまねく行きわたる性質があると述べている。

 宇宙と私たちの世界は、空間、時間、物質、エネルギーを越えて結ばれている。そのような全てのものを包み込んだものが、全一世界であると結論している。