コンフォートゾーンの罠1・・・・・・・苫米地氏
私たちは何が本当に欲しいのか知らない
行きつけの飲み屋にいるとなんとなく安心するけど、初めての飲み屋に行くとなんとなく不安なのと同じです。要するに、常に慣れ親しんだところが安全であって、安心だと私たちの脳と心は考えるわけです。
コンフォートゾーンでこそ力を発揮できるが……
当然コンフォートゾーンにいるときは、リラックスしている状態になります。リラックスした状態というのは、副交感神経優位な状態になります。
実は、私たちは、リラックスした状態のときしかパフォーマンスを発揮できません。
たとえば、サッカーなんか見ていても、ホームは強いけどアウエイは弱くなってしまいます。まさに、ホームはコンフォートゾーンなわけです。
ですから、まずはパフォーマンスを発揮するためにはコンフォートゾーンの中にいないといけない。
だから、私たちの脳と心は、現状維持を望むのです。ホメオスタシスの力です。コンフォートゾーンにいるときは一番力が発揮できるわけですから、何もしない現状維持を望むわけです。
年収500万円を年収2000万円にする方法
「お金が欲しい」
「金になることはないかなあ」
などと思っている人が、なかなかお金持ちになれないのも、「お金がない自分」がコンフォートゾーンになっているからなのです。
エフィカシー
エフィカシーとは、自分の能力に対する自己評価です。エフィカシーを年収500万円から2000万円に変える必要があるのです。
500万円というエフィカシーから2000万円というエフィカシーに変えるわけです。そしてそれを徹底的にメンタルイメージする。
ただ、年収500万円の人が来年年収2000万円にしたいなら、今年の年収は1200万円くらいだろうから、年収1200万円のエフィカシーでもいいかもしれません。
そうすると、無意識で何が起きるかというと、年収1200万円がコンフォートゾーンに変えるわけです。
本当のゴールとは?
「今の自分じゃとうてい達成できないな。でもこうなりたい」
という現状では達成できそうにないゴールを1個探す。
今の例のように、年収2000万円という目標でもかまいません。そしてそれのために今あるべき自分の姿をリアルに思い浮かべることができると、そのゴールを達成するための方法論に対するスコトーマが外れるから、達成の仕方がわかってくる。
しかも、それは無意識に起こります。
そうするとホメオスタシスが目標のほうに勝手に働いて、自分がどんどんやり始めるようになります。
やり方が見えるだけじゃなくて、無意識が勝手にやってくれる。
だからもう努力はいらないということです。
コンフォートゾーンの調整だけで、勝手にゴールは達成できるようになるのです。
チャンスは偶然やってくるわけない!
ほとんどの人は、変化というのは外側から起こるものだと思い込んでいます。たとえば、人生を変えるようなビジネスにおけるチャンスや良い人との出会いは、偶然起こるものだと思っています。
場合によっては、幸運だったと考える人もいるでしょう。
しかし、これは間違いなのです。
あなたの持つリアルなイメージ力が人生をつくるのです。チャンスは偶然やってくるのではありません。そこら中に転がっているにもかかわらず、スコトーマによって隠されているだけなのです。
ルー・タイスの言葉では「すべての意味のある変化は内側から起こり、外側に発見的に広がる」のです。
自己イメージを強化して、必ず事故を何度も起こします。
このように、「自分は事故を起こしやすい」という自己イメージがあれば、脳は創造的にそれを実際に引き起こす方法を考えつき、無意識に実行します。
四つの自己対話とは?
そこで重要になってくるのが自己対話です。そして、情緒、感情を視覚化するということ、自分が欲しいものをイメージすること。
欲しくないものはイメージしないこと。ネガティブで破壊的で、あら探しをする人、そして、問題を何度も指摘する人、そういう人たちを乗り越えなくてはなりません。
これらは、あなたの自己イメージを汚染させてしまいます。それはうまくいかないだとか、それはひどいことだとかイメージしているとその方向にいってしまいます。