骨盤臓器脱とは

 女性の骨盤の中には、膀胱、膣、直腸、子宮などが収まっています。

これらを骨盤臓器と呼んでいます。骨盤の一番下に、骨盤臓器を支えている筋肉や筋膜、靱帯があり、それらを骨盤底と呼びます。

その骨盤底の繊維組織や骨格筋が弱って支えきれなくなり、臓器が本来の位置より下がって、膣の中や外に出てきてしまう状態を総称して「骨盤臓器脱」と呼んでいます。

 このうち膀胱が膣に押し出されたものを「膀胱瘤」、直腸が膣に押し出されたものを「直腸瘤」、子宮が膣の中に下がってきたものを「子宮脱」、子宮摘除したあとに膣の奥の部分(上部)が下がってきたものを「膣断端脱」と呼びます。

 膀胱が外に出てしまうことで、尿が充分に出しきれなかったり、出にくくなります。

また、骨盤底が緩むと尿道や肛門をしめる力も弱くなり、おなかに力がかかると尿がもれてしまう腹圧性尿失禁や我慢できずにトイレが間に合わない尿失禁(切迫性尿失禁)、排便障害も起こります。

 骨盤臓器脱の各タイプの割合をみると、やはりオルセンらのデータでは膀胱瘤八二・三%、子宮脱三七・〇%、直腸瘤四五・六%となっています。

 このうちおもなものは、?恥骨尾骨筋(恥骨直腸筋)、
?腸恥骨骨筋、?尾骨筋です。

?と?の一端は、恥骨と坐骨棘(坐骨の後部下方の角)の間を結ぶ骨盤筋膜腱弓に接続しています。骨盤筋膜腱弓は白く見えるので、白線(ホワイトライン)と呼ばれる強靭な組織です。

?と?は、両方を併せて肛門挙筋とも呼ばれます。?は坐骨棘と結合しています。

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