「脳内の掃除屋」ミクログリア細胞が働く仕組みを解明

ミクログリアは、脳細胞の大半を占める「グリア細胞」の一種で、脳内の免疫をつかさどっている。

例えば、アルツハイマー病の原因とされるたんぱく質「アミロイドベータ」の脳への蓄積をミクログリアが除去することは分かっているが、具体的な仕組みは判明していなかった。

脳の中のお医者さん「ミクログリア細胞」の働きを解明

鍋倉淳一教授のグループは、

脳の中のお医者さんである「ミクログリア細胞」の働きを、特殊な顕微鏡(二光子レーザー

顕微鏡)で観察することに成功しました。

脳の中には“ミクログリア細胞”と呼ばれる免疫細胞があり、脳卒中や脳血管障害で傷ついた脳を治したり不要な物を取り除いたりする「脳の中のお医者さん」の役割を果たしていると考えられています。

キーワードは、日頃の“検査・検診”と“触診”。ミクログリア細胞は、正常な脳でも、脳の神経細胞のつなぎ目である“シナプス”の検査・検診を怠らないことが初めて明らかになりました。1時間に1回、正確に5分間、まるでシナプスに聴診器をあてるように先端をふくらませて異常がないか“さわって検査”。

神経の活動が増すとその回数も増加。
しかし、脳梗塞などで障害をうけた場合には、じっくり1時間以上“シナプス全体を包み込むように触って“精密検診”を行う様に検査していることもわかりました。

また、しばしばミクログリア細胞による“精密検診”のあと、あたかも修復が困難であると判断したかのようにシナプスが消えてなくなることも分かりました。

このように、脳神経が障害をうけ回復していく過程や、発達段階で不必要な神経回路がなくなったりする際に、ミクログリア細胞のこうしたダイナミックな“検査・検診”の働きが重要であると予想されます。

 鍋倉淳一教授は「脳梗塞などで障害を受けた神経回路に対するミクログリア細胞の検査・検診の方法はダイナミックに変化することがわかりました。

このメカニズムを利用し、障害をうけた脳の中のミクログリア細胞を、薬物や生物活性因子で刺激することができれば、脳の修復を早めたり、脳の機能回復のリハビリテーションに効果的だったりするかもしれません。」と話しています。

#脳のミクログリア細胞之メンタルレベルを大調和掛け捲る

・ ・・・・脳は常に新品。