政経アラカルト10
とんだ茶番!ストレステストの結果
「銀行のストレス状態、景気悪化や住宅化悪下落の状態に対して、どう対応できるか」を銀行自身が調査し、FRBなど米金融当局がチェックするのが「ストレステスト」。
このストレステストには、資産内容の透明性を高め、資本増強を促し、金融を安定化させる狙いがあるとされています。
しかし朝倉さんはこのストレステストは単なる茶番…出来レースにすぎないと指摘します。いったいその真意と、このテストの真の目的とは…?
「最初から結果の見えていた出来レースだった」
よって、今回のストレステストにおいては、どうしても銀行の資本は健全であるとして、追加の資金は不要という結果を出すしかなかったのです。つまり最初から、なあなあの出来レースなのです。
アメリカ政府としては、どうしても優先株を普通株に転換したくないのです。転換すれば、政府が筆頭株主になってしまいますから、国家管理という姿になってしまいます、この<国営化>という響きは何とか避けたいのです。
「連銀にこそストレス試験が必要」
欧州では、ドイツのシュタインブリュック財務相が独議会で「米政府は、ストレス試験の結果を粉飾して発表している。この試験には何の価値もない。」という趣旨の発言をいった。
米国がストレス試験をいった後、米国の影響力が強いIMFは、ドイツとフランスなどEU諸国に対し、米国型の精査を自国銀行に対して行って発表するよう求めたが、それに対する回答が、シュタインブリュックの議会での発言となった。
米金融まやかしの健全性
米国の連銀(FRB)と財務省が4月に実施し、5月初めに結果を発表した米大手銀行19行に対する健全性調査「ストレス試験」について、米政府による粉飾を指摘する声が相次いでいる。
財政危機のカリフォルニア州は、5月19日に行われる住民投票で増税などの6つ提案が否決されれば、230億ドルの現金不足になり今年の7月にも財政破綻が予想されています。