ドイツの「ユーロ離脱」さえ囁かれ始めた
再起不能に近い欧州経済
「リーバイス」が逃げ出した 「日本企業でもかって韓国に安い人件費を求めて進出ラッシュがあったが、労働組合がメチャメチャなことを言うので撤退が相次いだでしょう?あれに似ていますよ」と語るのは、ある在米コンサルタント。
象徴が米国のジーンズ大手のリーバイ・ストラウス社だ。
六月末にハンガリー工場を閉鎖した。
表面的には急激な景気悪化が理由だが、旧共産圏経済が極めて非能率的なことに加え、経済再建が当面どころか長期的にも無理と判断したことが背景にある。
ハンガリーはリーマンショック後の昨年十月に、主に国債通貨基金(IMF)から二百五十一億ドルの緊急融資を確保して金融システムの破綻だけは免れた。
ただしIMFは、融資に当たって厳しい条件を付けた。
向こう十七カ月間、同国のマクロ経済の状況を審査した上で段階的に融資するというもので、現時点での融資額は九十六億ドルに留まっている。
緊縮財政の堅持も条件となっており、同国政府が景気刺激策を講じることを事実上不可能にしている。
独仏の不均衡が拡大