【ネフローゼ症候群とは】 

 多量のたんぱく尿(尿中に漏出した血清たんぱく)がみられ、血液のたんぱく質が不足してくる病気です。健康な人でもごく微量のたんぱく(五〇ミリリットルリ/日以下)は検出されますが、常時、しかも多量のたんぱく質が尿中に排泄されることはありません。

 多量のたんぱく尿は異常な状態で、腎臓その他のなんらかの病気にともなって生じるものと考えられます。

 【原因は】腎糸球体が免疫あるいは代謝異常によってそこなわれて、基底膜に異常がおこり、基底膜から多量の血清たんぱくがもれ出し、尿とともに体外へ排出されるためにおこります。

 糸球体の病気によって発病する場合、原発性糸球体疾患でネフローゼ症候群を示すものを一次性ネフローゼ症候群といいます。

 全身的疾患のために糸球体に障害が及んで発病するものを二次性ネフローゼ症候群といいます。一次性ネフローゼ症候群患者の腎臓の組織を調べると、だいたいつぎの四つのタイプに分けられます。

* 微小変化型 リポイドネフローゼともいい、糸球体の微小な障害しか示さないもの。

* 巣状硬化型 糸球体の一部に硬化がおこり、それがしだいに糸球体全体に及ぶタイプ。

*模型 細胞がほとんどふえないで、基底膜の肥厚がみられるタイプ。?細胞増殖型 IgA腎症などの腎炎にみられるように、細胞が増殖するタイプ。

2次世ネフローゼ症候群 

 原因となる疾患は非常に多く、つぎにあげるのは、そのうちおもなものです。?代謝性疾患 糖尿病性腎症、アミロイド腎症など。

    *膠原病とその類縁疾患 ループス腎炎、ウェジナー肉芽腫症

*悪性腫瘍。ホジキン病、多発性骨髄腫など。その他

「症状は」ネフローゼ症候群の三大症状は、たんぱく尿、浮腫(むくみ)、高脂血症です。全身的に浮腫があらわれると、胸水、腹水、陰部水腫などがみられるようになります。

  浮腫にともなって、悪心、嘔吐、下痢、腹部膨満、腹痛、呼吸困難などがみられることがあります。

 また、冷や汗、顔面蒼白、頻脈、血圧低下などの他覚的症状がみられ、多くの場合、乏尿(尿量減少)となります。

時空研対応

  腎臓糸球体 之メンタルレベル
  基底膜   之  免疫複合体
          IgA抗体・(G/M抗体)
          コクサッキーウイルス  之メンタルレベル
          フ リーラジカル
          歪電子