米国はやがてよみがえる 田中 宇 80%


やりすぎによる自滅戦略の結果、米国はひどい経済難に陥り、ドル崩壊が予測される事態になっている。

多極化が進むと、ドルは崩壊し、世界の各地域ごとに基軸通貨が複数生まれ、国際通貨体制は多極化する。ドルが崩壊すると、米国は政治社会的にも混乱が増し、連邦が崩壊するかもしれない。

米議員のロン・ボールは最近、ドル崩壊による米連邦崩壊の懸念を指摘している。多極主義者の資本家は、自国を破綻させ、ドルという自国の富の源泉を潰してもかまわないと思っているということだ。

ニューヨークの大資本家は、表向きは「愛国心」を強調し、節目ごとに自社ビルに星条旗を巻き付ける振り付けをやったりしている。

しかし彼らの本質は16―17世紀にアムステルダムからロンドンに本拠を移転し、19世紀にロンドンからニューヨークに移り、移動のたびに覇権国も移転するという「覇権転がし」によって儲けを維持しているユダヤ的な「世界ネットーワーク」である。100年単位で戦略を考える彼らは、自分たちが米国民になって100年過ぎたからといって、米国家に忠誠を尽くすようになるとは考えにくい。

ユダヤ的ネットワークという点では、資本家だけでなく諜報機関やマスコミも同様だ。

フランス革命以来の国民国家革命や社会主義革命など、人々に「国民」や「人民」の幻想を植え付けて愛国心を涵養し、国家の財政力を増大させるプロパガンダのシステムを作ったのは、まだ欧州にいた時代の彼らの祖先である。

つまり、多極主義者と米英中心主義者は、どちらもユダヤ的ネットワークに巣くう人々であり、ユダヤ人どうしの対立である。
ユダヤの敵はユダヤ(他の勢力は、敵視が必要なほど脅威ではない)」というのは、よく言われることだ。

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