1300万人の新国民病!隠れ腎臓病恐怖


尿タンパク検査
血清クレアチニン検査

腎臓機能低下のきっかけは、糖尿病・高血圧・メタボ

腎臓の毛細血管フィルターのき内壁には小さな穴が開いていて、ここから老廃物がろ過されています。血中に過剰な糖分や脂肪分が増えたり、塩分を摂取することで血圧が上がると、この穴が壊れて、ろ過ができなくなります。

そのため、糖尿病・高血圧は、腎臓機能低下のきっかけとなります。

実は食事で摂ったカルシウムを体内に吸収するのは「ビタミンD」の役目です。
しかし、腎臓によって「活性型ビタミンD」というホルモンに変身させる必要があります。腎臓は骨を作るという大きな働きもしているのです。

隠れ腎臓病で「血管に骨ができる」

隠れ腎臓病が原因で「血管に骨ができる」ことがあり、これを「血管の石灰化」と言います。そのメカニズムは次のようなものです。

そもそも、カルシウムは常に血液中に一定量が必要です。腎臓の働きが落ちてカルシウムを吸収する量が足りなくなると、骨が溶け出て、血液中のカルシウム濃度を維持しようとします。この溶け出たカルシウムが複雑な仕組みを経て、血管に沈着してしまうのです。

厳密に言えば、リンの代謝副甲状腺ホルモンも関係しています。

腎臓と骨の悪循環

血管の石灰化は、腎臓の中の毛細血管にダメージを与えます。このことが「腎臓悪化→活性型ビタミンDが出ない→骨がスカスカに→血管が石灰化する→腎臓悪化」という悪循環を引き起こすのです。

「腎臓は赤血球を作る指令を出す!」

骨の中心の骨髄は血液の工場で、ここでは常に赤血球が作られています。貧血が起こって体の酸素が足りなくなると、なんと腎臓からエリスロポエチンが出て骨髄にやってきて、赤血球を作らせる指令を出します。すると、工場は普段よりも働き、どんどん赤血球が作られて貧血が治ります。腎臓は、血液を作る指令まで出していたのです。

エリスロポエチンとは?

エリスロポエチンとは、腎臓から出されるホルモンの1つです。骨髄に働きかけて、赤血球を作らせる指令を出します。腎臓機能が悪化すると、エリスロポエチンのき産生量が減り、「腎性貧血」になります。
貧血と腎臓悪化の悪循環

全身が貧血になると、腎臓はさらに低酸素状態になってしまう、という悪循環が発生します。つまり、「腎臓悪化→エリスロポエチンが出ない→貧血→腎臓悪化…」という悪循環が起きてしまうのです。

「貧血の真犯人をあぶり出せ」

血液をさらに詳しく調べると、被験者のうち2人で、「エリスロポエチン」というホルモンの濃度が上昇していました。実は、このホルモンこそが、腎臓が貧血を引きおこすメカニズムに深く関わっているのです。

「まさか!腎臓が血液を…」

「腎臓機能が低下→高血圧→動脈硬化→突然死の危険」というものです。

そもそも貧血とは?

健康な人と貧血の人の血液は、見た目は変わりませんが、遠心分離器で分析すると含まれる赤い部分の量が違います。
貧血とは「血液中に赤血球が少ない状態」を言います。貧血で一番多い原因は、赤血球のき材料が不足すると「鉄欠乏性貧血」です。