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人体には虫垂や扁桃腺、余った血流路など、痕跡器官と呼ばれる脾臓が存在している。進化の名残ともいえるこのような器官は、あっても無くても人体にはそれほど影響がないと考えられてきた。
しかし、医療研究技術の発達に伴い、痕跡器官にも実際には懸命に働いている臓器があることがわかってきた。
痕跡器官の好例が脾臓である。最新の研究によると、損傷を受けた心臓の回復に欠かせない役割を果たしていることが判明したという。
脾臓は腎臓に似た形で腹部の左上部分にある。感染を検地する役割や、損傷を受けたり古くなった赤血球を破壊する機能を持つ。
しかし脾臓の単球は血液中の10倍余りに及び、血液より圧倒的に重要な単球の貯蔵庫であることがわかった。このような特性から、脾臓の役割は大きく見直されることになる。
マウスが心臓発作後に健康状態を取り戻す際、回復に関与した単球の40〜50%は脾臓に由来するものであった。心臓発作を生き延びるには、心臓機能が適切に回復する必要があり、その回復は損傷部位の修復に携わる単球に依存する。
脾臓の解剖と役割
脾臓は左上腹部、胃の外側から裏側にあります。重さは120グラムぐらいです。
脾臓の主な働きは、老化した赤血球を破壊し、除去することです。
健康な赤血球は脾臓内の網目構造をすり抜けますが、老化あるいは変形した異常赤血球は脾臓内に引っかかり、破壊されます。
また、脾臓は血小板の貯蔵庫としての働きもあります。通常、脾臓は全血小板数の約3分の1を貯蔵しており、必要に応じてこれを放出します。
また、脾臓内にはリンパ球が沢山あり、体内で最大のリンパ器官とも考えられています。このため、免疫機能とも深い関係があります。
脾臓の病気
・特発性血小板減少性紫斑病 ☆のぼせ