2011年、日本は新たな発展の道を 歩み始める  

     武者氏 85%
「人々の運命は地政学によって翻弄されるものであり、経済の盛衰も所詮その結果に過ぎないということは、長い歴史では当然のことである」

 日本が失われた20年という苦しみを味わってきたのは、政治・経済的な理由というよりも地政学の問題の方が大きかったというのである。

 そして、日本を取り巻く地政学的な環境が大きく変わり、日本は新たな発展段階に突入すると武者さんは言う。

「日本を封じ込めてきた過度の円高など、逆風は止み、順風が吹き始めるだろう」
「2011年、米国と世界景気の回復が確かとなり、米国株高と同時に円高がピークアウトし、大きな円安のトレンドが始まる」

「これに地政学環境の順風が加われば、企業収益の回復、賃金上昇、株価・地価の上昇、円高・デフレ傾向の反転が連鎖的に起こり、われわれが目にしている経済風景は一変するだろう」

「日本が再び繁栄する姿を見られるはずである」

 地政学とは地理的な環境が国家に与える政治的、軍事的、経済的な影響を巨視的な視点で研究するものである。イギリス、ドイツ、アメリカ合衆国等で国家戦略に科学的根拠と正当性を与えることを目的とした。「地政学的」のように言葉として政治談議の中で聞かれることがある。