抗酸化物質=健康、は間違い?

murakoujin2011-05-18


 老化や癌を防いでくれるはずの抗酸化物質が実は病気を促進する。

      サプリ摂取で死亡率上昇

 ブームに最初に異を唱えたのは、抗酸化サプリメントの効果を検証した数多くの研究結果だ。

 医療研究を評価する国際的プロジェクト「コクラン共同計画」は08年、計40万人弱を対象にした研究67体について調査した。目的は、健康な人や心血管疾患、神経疾患、腎臓疾患、内分泌疾患などの患者の死亡率が、抗酸化サプリメントによって減少しているかを確かめること。

 その結論は―「抗酸化サプリメント摂取が(疾患の)1次予防や2次予防になることを示す証拠はなく、ビタミンA、ベータカロテン、ビタミンEは死亡率を上昇させかねない」。

 抗酸化物質は、感染症や癌と戦う免疫系細胞の働きを阻害してしまうのだ。