米国・出揃った自然災害 

ハリケーン(アイリーン)の被害は9州にまたがり、被害額は7000億円に達するという。

? 寒波  ?大雪  ?竜巻  ?火山噴火 ?洪水 
?熱波  ?山火事 ?砂嵐  ?地震   ?ハリケーン

寒波と災害 


晦日から元旦にかけて、アーカンソー州の小さな町で5000羽の取りと10万匹の魚が怪死するという不吉な年明けを迎えた米国を最初に襲ったのは、1月から2月にかけての寒波と大雪であった。
          竜巻
 2月末から3月にかけて、北東部と南部一帯、テネシー州ケンタッキー州オクラホマ州からジョージア州、カロライナ州に至るエリアを襲ったのが竜巻であった。
         火山噴火
 3月には、ハワイ島でキラウエア火山が噴火。世界で最も活発な活動をつづけている火山の一つであるキラウエア火山であるが、この噴火で、プウ・オオ火口原からの溶岩は上空25メートルまで吹き上げられ、この30年で最大級の噴火となった。
 洪水
 3月、本土で洪水が各地を襲っている。オハイオ州では、大雪の後の突然の高温で雪が熔けたところに暴風雨が追い打ちをかけて、ダムが決壊。多くの町が洪水に見舞われた。
熱波と山火事
 この冬、寒波と大雪に襲われた米国は、6月に入ると一転して熱波に襲われることとなった。まるで誰かがスイッチを入れたかのように突然熱くなり出し、アメリカ全土の3分の2のエリアに高温警報が出された。39度の高温が襲ったのは、ミネアポリスではまだ夏が始まったばかりの6月7日、ニューヨークは7月8日のことであった。
          砂嵐
 7月に入るやいなや、今度はアリゾナ州で7月5日、歴史に残る巨大な砂嵐が発生。砂嵐の壁は幅が100km、高さが3キロにも達し、風速が30メートルというハリケーン並みの勢力を保ちながら移動を続け、州最大の都市フェニックスを飲み込み、空港が一時閉鎖されたほか、2万戸が停電するなどの被害が出た。
          地震
 8月23日、今度はバージニア州マグニチュード5.8の地震が襲った。地震とは縁がないと言われていた東部海岸沿いの地震だっただけに、被害は少なかったものの地震慣れしていない人々を驚かせた。
         重大な警告
 これだけの思いつく限りの全ての自然災害、そのどれもが皆50年、100年ぶりという記録的な自然災害がわずか8ヶ月のうちに次々と発生したということは、決して偶然のなせる技ではない。

 天が情け心をもって米国民に告げた重大なシグナルとしか思えない。おそらくこれから先、10の災害の全てが次々と襲来し、その規模は今年の災害の何倍、何十倍。そして、被害者の数や亡くなる人の数は何千倍、何万倍となるかもしれない。

 最後に発生した地震とハリケーンは政治の中心・ワシントンと経済の中心・ニューヨークを同時に襲っている。これには重大な意味がありそうだ。私は米国の政治が混乱し、経済が崩壊するその前兆を、天は見せてくれたのではないかと思っている。