スコットランド独立で英国解体?田中 宇氏 85%

 2014年後半に、スコットランドで英国からの独立を問う住民投票が行われることになった。

スコットランドでは、1603年からイングランドとの連合王国(英国)を組み、1707年にイングランドの政治計略によって自治権を喪失したが、1997年の住民投票で約300年ぶりに議会が復活し、英国から国権の一部を委譲され、教育、司法、保健、交通、などの分野の行政で自治権を持っている。


 その後、財政、外交、防衛などの分野の自決権も英国から割譲され、ほぼ完全なら独立国になることをめざすスコットランド国民党(SNP)が台頭して昨年5月の選挙で圧勝した。

民意を背景に、SNPのサーモンド党首(スコットランド首相)は英国政府と交渉し、14年後半に完全独立について問う住民投票を行うことを英国に了承させた。

 スコットランドは、全英国の人口の8%(525万人)で人口比は小さい。

だが、1970年代から英政府の財政を支えてきた北海油田スコットランド沖の海域にあるし、英国が保有する唯一の核兵器であるトライデント・ミサイルを搭載した潜水艦搭載の母港がスコットランドにあるなど、スコットランドは英国にとって戦略的に重要な存在だ。