順逆をこえる 

人生は順逆の連続という。順逆をこえるとは、順境にも逆境にも負けない自分を創るということである。

 「順境にいても安んじ、逆境にいても安んじ、恒に担蕩々として苦しめるところなし。これを真楽というなり。萬の苦を離れて、真楽を得るを学問のめあてとす」

 中江藤樹の言葉である。

 順境の時、人はつい慢心しがちになる。順境にあって傲慢にならず、謙虚に心を落ち着かせている。逆境の時もへこたれず、心が安定している。どんな状況でも心が平らかでゆったりとし、状況に振り回されない。

それを真の楽しみという。この真の楽しみを得るために、そういう人物になるために学ぶのだ、と藤樹は学問の要訣を説いている。

☆ 大調和かける。