先進国の財政破綻目前 

こうした「芝居」の繰り返しを見ても欧州信用危機はすでに国際支援を持ってしても救済出来ない状況に陥っていることが分かる。

 ギリシャ支援もスペイン支援も当事国にとっての国際的金融支援は国際的債務増でしかない。
会社で言えば手形の決済日に支払いが出来ず、取引銀行が融資してくれないので新規手形を担保に公的資金を借りるようなものである。

 国で言えば赤字国債、会社で言えば融通手形を乱発することに変わりはない。

国で言えば国債金融救済は国債デフォルトの先送り、会社で言えば手形不渡りの先送りでしかない。

国債デフォルトを先送りした国で経常収支が黒字国上位の1位ドイツ、2位中国、3位サウジアラビア、4位日本等である。

潜在的国債デフォルト国は最下位183位アメリカ、181位イタリア、180位フランス、179位スペイン、175位イギリス、173位ギリシャ、172位ポーランド171位ポルトガル等である。

黒字が出る見込みのない会社は、いくら借金で手形を落としても必ず何時かは潰れるように国家にしても同じである。

対外債権(連続21年間世界一) 

アメリカ連銀総裁が非公式に口を滑らした。
 「ドイツを除く欧州諸国は1日も早く経済破綻すべきである」と。
 世界最大の対外債務国、世界最大の恒常的経常赤字国アメリカのFRBの理事の言葉とは思えない発言。
 「成長なくして資本主義無し」!
 「世も末」ということである。

 だが日本には当たらない!
20年間デフレでゼロ成長、国民の預貯金が1,500兆円だから国の債務がGDP比230%の1,000兆円もあってもまだ500兆円も国債需要(買える能力)があり、他に530兆円以上の対外債券(連続21年間世界一)を持つ日本は、誰にも気付かれないように静かにきらめいている。