新しい時代への突入

目覚めつつある軍産複合体

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 グリーン・ヒルトン・メモリアルとは、冷戦のさなかにあった1955年に、非同盟諸国を中心に世界167カ国の間で締結された条約の名称である。

これに調印した国々からそれぞれ富を募り、それを担保に独自の金融システムから貨幣を発行し、戦後に果されることのなかったアジア・アフリカの復興・発展計画に充てていくことを最初の目的としていた。

 ケネディはその約束を実現するために、1963年6月4日に民間銀行である米連銀(FRB)から通貨発行権を取り戻すべく大統領行政命令を発令し、167カ国から託された金14万トンを担保に財務省政府紙幣の発行を命じている。

 つまり軍産複合体と呼ばれる組織の根幹となる部門が、戦争を止めて世界平和を目指すことに賛同しているのだ。この文書の復活は、そうした何千年に一度しか訪れないような世界の歴史的な分岐点を象徴するものである。

 この5つの銀行団の所有者は、米国中央銀行の役割を担う民間企業、米連銀の主な株主たちである。

表向きには、「天文学的なデリバティブの損失が発生しているため、組織解体の可能性を視野に入れる必要が出てきたから」
とされているが、本当のところは、米連銀を中心として機能してきた国際金融界のあり方自体が根本的に変わろうとしている過程で、彼らの銀行団もいったんリセットする必要がある、と判断されたからだ。

 そして次に、アジア王族たちはその計画を独自に進行させながらも、様々な思惑の中でロックフェラーやロスチャイルドにも金を貸し出すようになる。ちなみに、実はアジア王族が彼らに貸した金を元手にして米連銀は設立されている。

例えば、ロックフェラー一世にその資金となる金を提供したのはフィリピン王族とスペインの王族の流れ汲むモンカドという人物であり、ロスチャイルドに金を貸したのは中国王族であった。米連銀と決裂したペンタゴン
 ところが、以前とは違い欧米がアジアを経済力や軍事力で押さえつけることが出来なくなった今、そのアジア勢が「我々には、その塩漬けされた資金を使う権利があるではないか、多くの債券が満期を迎えているではないか」と主張を始めている。こうした動きが加速したのは9・11の少し前からだった。

しかしそれを認めてしまえば、これまで国際金融を握ることで権力を拡大してきた欧米の権力者たちは、その覇権を一気に失う。

 そこで彼らは9・11自作自演テロを引き起こし、以前から計画していた第三次世界大戦に向けて急速に遭遇し始めた。自らの権力が失われる前に、世界を混乱の渦に陥れ、アジアも潰して、自分たちだけの理想郷である「新世界秩序」に基づいた世界統一政府を早々に実現させようとしたわけだ

 しかし、アジア勢に続いて彼らに対する反対勢力は増え続け、世界金融戦争が勃発、その戦いは欧米の「金融危機」という形となって表面化した。

 しかし、今回がこの時のケースと大きく異なっているのは、当時は軍産複合体に強い影響力を及ぼす米連銀株主グループの意見にペンタゴンや他の米当局が賛同し、それらの協力の下でケネディ暗殺計画は実行された。

しかし今回、そのペンタゴンや他当局がケネディスカルノの間だ交わされた当時の条約を根拠に、今度は米連銀の大株主たちを法的に取り締まろうとしている。

彼らが所有する大手銀行が組織解体に備えた書類の作成を命じられたのも、そうした動きの中の一環である。
 勿論、米連銀勢力はこのまま大人しく退場するつもりはない。そのため、その取り締まりの最終局面には彼らによってかなりの混乱が引き起こされる可能性が高い。

実際、アメリカ国内では既に不穏な事態が増えてきている。

 例えば、コロラド州では「不審火」による大規模な山火事が相次ぎ、ワシントンD.C.やバージニア州では「大嵐」が発生して一週間以上も停電が続く事態が発生している。

 どちらも、人為的に引き起こされたと見てまず間違いないだろう。これまでに彼らが引き起こしてきた数々の悪質な行為を思うと、この夏の間、こうした不穏な事態が各地で頻発する可能性が高い。

日本・欧州以外から出された素晴らしい提案

 その兆しの1つとして、今年の6月下旬にブラジル・リオデジャネイロで開催された国連地球サミット『国連持続可能な開発会議(リオ+20)』では、日本・欧州以外の国々の強い意向により貧困・環境対策として5130億ドルの拠出を行うことが約束されている。

 環境破壊において、本当の問題とは何か。それは貧困であり、例えば、世界の貧困層の人々が生きるために過度の耕作、薪採取を行い、環境上必要な森林を不法に伐採、耕地化してしまうこと。

 そうすることで、さらには自然界の生態系が崩れ、世界中の生き物の数が激減の一途を辿っている。このように、貧困問題と環境破壊の問題は切り離すことの出来ない非常に密接な関係にある。