忍び込む「GM食品」

「組み換えでない」に「表示なし」…食品表示は、どこまで信用できるのか。食べたくなくても、いまの日本で遺伝子組み換え食品を避けるのは至難の業だ。

 ラット(ネズミ)200匹の変化をみるその実験は、衝撃的な経過をたどった。

 あるグループで、開始4ヵ月目に、がんによる最初の死亡例が出た。1年を過ぎたころから、乳がんや腎臓疾患が増加。腫瘍は著しく肥大化し、頭部よりも大きな膨らみが、乳腺や肩などにボコボコと盛り上がった。

腫瘍の重さが全体の4分の1を超え、安楽死させなくてはならない個体も続出した。

 一方、別のグループには、開始1年5ヵ月目まで、死亡例は出なかった。

 グループの違いは、遺伝子組み換え(GM)トウモロコシが混じったエサや、除草剤入りの水を摂取したか、していないかだ。

「GM作物が動物に与える影響は一目瞭然。すぐに摂取を禁止し、より詳細な実験を始めるべきです。GMトウモロコシとがんの関係について、確認が必要です」。