糖尿病・・新説肥満でもカロリーでもない

糖尿病の原因は砂糖だった

糖尿病を発症すると血液中のブドウ糖の濃度が上昇する。その糖が尿に大量に排出された結果、尿量が増えるとともに甘くなったのだ。

 そもそも糖尿病の患者は体の細胞が糖を取り込むことができなくなり、血糖値が上昇する。そのため糖尿病の末期では摂取した栄養を吸収できずガリガリにやつれてしまう。しかし一般的に、発症前には体重が増える傾向にある。

 そのため糖尿病はこれまで食べすぎが原因で発症するといわれてきた。特に甘い物を食べたときには血糖が上昇しやすいので、医師は糖尿病の患者に甘い物を控えるよう指導している。

 しかし、糖尿病の発症に関係しているのは食事の摂取カロリーなのか、炭水化物の摂取量なのか、それとも炭水化物の中でも砂糖の摂取量なのか、本格的かつ大規模な研究調査は報告されてこなかった。

 スタンフォード大学のサンジェイ・バス博士は、糖尿病の発症に関与しているのは体重や肥満、摂取カロリーではなく、砂糖の摂取量が単独の因子であると主張した。 果物は多くの糖質を含むが、砂糖とは違って糖尿病の発症に結び付かないことも突き止めた。バス博士はこの理由について、砂糖の問題点は精製というプロセスを踏んでいることにあり、糖質の摂取量ではないと考察している。