早老症「ウェルナー症候群」の仕組み解明

若くして老化が急速に進む早老症「ウェルナー症候群」は、特有のタンパク質に異常が生じ、細胞内で絡まったDNAがうまくほどけなくなって起きることを奈良先端科学技術大学院大情報科学研究科の北野健助教の研究チームが発見。
10日発行のアメリカの科学専門誌「ストラクチャー」で発表した。

この結果、細長くとがった構造になっていることが判明。

このナイフのような構造が、細胞分裂時に2本鎖構造のDNAが1本ずつにほぐれて複製される際、染色体末端にある老化時計「テロメア」を解きほぐす働きをしていることを突き止めた。

ウェルナーヘリカーゼが変異していると、「解きほぐし」能力が低くDNA複製時にテロメアが損傷しやすいため、早い老化を招いてウェルナー症候群になるという。患者数は世界で数千人で、70%は日本人とされる。

☆ ウェルナーヘリカーゼに大調和。