アルツハイマー病

 厚労省は6月、認知症高齢者が推定462万人、軽度認知障害(MCI)と呼ばれる予備軍を含めると800万人、と発表した。実に65歳以上の4人に1人。医療・介護現場では認知症と向き合う“新しい常識”が生まれつつある。

 認知症の約6割を占めるとされるアルツハイマー病。物忘れなどの症状が出る10〜20年ぐらい前から、脳に「アミロイドβ」が溜まり始める。そのたんぱく質の“毒”で神経細胞が傷つき、記憶障害などが起こるとされている。

 元々、脳にはゴミ(アミロイドβ)を処理する機能が備わっています。しかし、加齢など何らかの原因によってゴミを処理する能力が衰えたり、ゴミの出る量が著しく増えて処理できなくなるのです。ゴミはゆっくり溜まりながら神経細胞を傷つけ、壊していきます。