あきらめない生活習慣病 不眠症

 突然死の原因にもなる睡眠時無呼吸症候群。眠りの質を悪くして、日中に耐えられない眠気に襲われる睡眠時無呼吸症候群。重大な交通事故や生活習慣病を悪化させる原因にもなり、経済的損失も大きい。肥満が増え、高齢化が進むと、ますます増加すると予想されている。現状はどうなっているのだろうか。

 睡眠時無呼吸症候群は上気道が塞がって呼吸が止まったり、低下したりする閉塞型と呼吸中枢の異常による中枢型、二つの型が混合した混合型に分けることができる。ただ、閉塞型が9割以上を占め、睡眠時無呼吸症候群といえば閉塞型と言っても過言ではない。

上気道は鼻からのどにかけての空気の通り道のことだ。睡眠中は舌を支える筋肉などの緊張がゆるみ、のどの方へ下がるために上気道が狭くなる。すると、鼻から吸った空気が上気道を通る際の抵抗が大きくなるが、呼吸が停止するほどは塞がらない。

 鼻の通りが悪くなくても、肥満によって首回りに脂肪が沈着したり、扁桃腺が肥大していたりすると上気道が狭まってしまう。舌が大きい人やあごが小さい人も上気道が塞がれやすいので睡眠時無呼吸症候群になりやすい。