腸閉塞とは

 小腸または大腸の内腔が詰まって、通過障害(食べ物、消化液、ガスなどの腸内容物が通らなくなる)をおこした状態です。

 原因によって機械的腸閉塞と機能的腸閉塞とに分けられ、大半が機械的腸閉塞です。

 通過障害をおこしているため、腹部が張って痛み、吐きけや嘔吐がおこります。物を食べることができず、体内でも消化・吸収が十分に行われなくなります。

腸閉塞のタイプによっては、発生後二四時間を経過すると、閉塞して血行障害をおこした部分の腸が壊死して腹膜炎を合併するので、たいへん危険です。

 緊急手術を要する腸閉塞は、腸管の血行障害をともなう複雑性(絞扼性)イレウスです。

 【原因は】腸内容物の通過が不能になるには、腸の内腔が機械的に閉塞されただけの単純性イレウスと、イレウスがおきた結果、腸間膜血管(腸に栄養を送っている血管)が遮断される複雑性(絞扼性)イレウスに分けられます。

 もっとも多いのは、過去に腹部手術を体験した人で、手術後に腹腔内に癒着がおきて、腸がねじれたり曲がったりすることからおこるものです。また、ヘルニアや腸管にできた腫瘍による狭窄がおきたために通過障書をおこすこともあります。

 このほか、炎症性の病気が原因になることもあります。

 【症状は】原因によってちがってきますが、突然激しく、あるいはしだいに激しくなる腹痛、嘔吐、排ガス・排便停止がイレウスの三大症状です。さらに、腹鳴(おなかがごろごろ鳴る。)、腹部膨隆、腸の蠕動不穏または運動の低下、脱水症状、ショック症状などもみられます。また、原因となっている疾患の症状もともないます。

対応 閉塞部分の腸管にEGを入れ、原因となるもの(色々)を確定し抜く。