「世界一の投資家」に独占インタビュー

ジム・ロジャーズ

「日本経済に何が起きるのか、教えましょう」

「日銀の政策は、株式トレーダーを喜ばせるだけ」

「消費税増税は最低最悪の愚策だ」

国家破綻はありえるのか

 悲劇的なことばかり申し上げているようですが、日本経済を復活させる手がないわけではありません。
 たとえば、安倍政権はTPP(環太平洋経済連携協定)に前向きな姿勢を見せていますが、これが実現すれば日本経済にとっては素晴らしい妙手になります。

 市場がオープンになることによって、海外から安い製品が買えるようになる。そのうえ、アベノミクスによって引き起こされるインフレの悪影響を軽減する効果も生まれてきます。

また、この2着きの衆議院予算委員会で、安倍首相が移民政策について「国民的議論を経た上で検討する必要がある」と語ったことは前向きな姿勢だと受け止めている。

 移民を受け入れることは、一国の経済を成長させるのに非常に有効に働きます。たとえば米国が世界一の経済大国になれたのは、移民の国だからです。移民を受け入れることで、能力がある人、野心がある人、やる気がある人が続々とその国に押し寄せ、経済を牽引する原動力になってくれるのです。