金属汚染

 歯の詰めものとしてパラジウムがアレルギー症状の原因とわかりましたが、実は、歯の詰め者としてはパラジウムの他にもっと広く使われてきた金属があります。
 それがアマルガムです。虫歯治療のために充填剤として使われるアマルガムは「歯科用水銀アマルガム」があり、健康保険でも認められている材料として全国の歯科医院で一般的に使用されてきました。

胎児への影響、不妊アマルガムの規制が進む

「歯の水銀除いたらアトピー治った」

不法廃棄された電池から流れ出す水銀

意外なところに潜んでいる有害金属「鉛」

 調べてみるとやはり髪の毛に鉛がたくさん出ており、その原因を本人に尋ねてみると美大の予備校で鉛白を使っていたことがわかりました。

一番危険なのは水道管から溶け出す鉛
フッ素が鉛の吸収を促進させる
 フッ素(フッ化ナトリウム)といえば、虫歯を予防する薬剤として広く知られています。

 実は、フッ素とその化合物は歯磨き剤だけでなく、原爆製造に欠かせない成分であり、あの猛毒サリンの材料でもある有害物質なのです。その毒性は脳機能障害、甲状腺機能障害、不妊・流産などの生殖障害、発がん性、骨障害、フッ素症歯、遺伝子障害、心臓障害、腎機能障害など、まさに障害のデパートといった様相を呈しています。

イタイイタイ病の原因物質が現代を襲う
 カドミウムが体内に入ると、まず腎臓に悪影響をおよぼして腎機能障害を起こすようになります。さらに甲状腺にも影響して骨からカルシウムを放出するように、作用します。その結果、骨粗しょう症のような状態になって骨が脆く、折れやすくなってしまうのです。体中の骨が折れやすくなりますが、、背骨などを骨折すると体がちいさくなってしまいます。その結果、内臓が圧迫されるようになるので、骨折の痛みだけでなく、体全体が少し動いただけでも激しく痛むようになり、最終的には衰弱して死亡してしまいます。
 イタイイタイ病水俣病のように、カドミウムを大量に摂取したことが原因で発病しました。しかし、大量に摂取しなくても、微量な有害貴金属が体の内部に徐々に蓄積していくことによっても様々な障害が起きてきます。

日本は世界最大のカドミウム消費国
 カドミウムは、銀・銅・亜鉛などの金属とともに自然の鉱物や土壌の中にもとから存在する貴金属です。日本には各地に銅や鉱山や鉱床がありますが、カドミウムはそうした鉱山の開発や鉱物の精錬などによって地中から掘り出され、環境中に排出されてきました。
 日本は年間におよそ七〇〇〇トンものカドミウムを消費しています。これはフランスの約三倍、アメリカの約六倍に当たり、世界全体の消費量の約三分の一を占める世界最大の消費国となっています。そしてその大半は携帯電話などに使われるニッケル・カドミウム電池(ニッカド電池)に利用されています。

ヒ素が持つ毒性とは
 ヒ素は、有害出はあるものの、IT産業には欠くことができない物質としていろいろなところに利用されています。ガリウムインジウム、アルミニウムと結合することによって非常に性能がいい半導体になるからです。発光ダイオード半導体レーザー、携帯電帆や光通信の材料など、時代の先端を行く多くの製品に利用され、ヒ素は意外なほど身近な存在と言えるかもしれません。

ヒジキに含まれているヒ素

発達段階の脳ほど悪影響を受けやすい

 運動障害は、精神遅滞、学習困難、多動性障害、衝動性、注意欠陥障害などがあげられる。化学物質及び環境お紋物質が脳に障害を与えることは既に動物実験によって明らかになっており、また、小児においても、鉛、メチル水銀ダイオキシン、PCBなどの環境汚染物質が低IQあるいは運動協調機能、記憶、言語の発達への障害をもたらすと考えられている」

必須ミネラルは有害ミネラルを駆逐する

 たとえばカルシウムや鉄にはカドミウムの吸収を抑え、その毒性を弱める働きがあります。またセレン(セレニウム)には、水銀と結合することによって無害化する働きがあります。実験では、塩化第二水銀をマウスに与えたところ七日目には全部死んでしまいましたが、セレンを与えたグループは一匹も死ななかったという結論が出ています。