目まぐるしく変わる世界?
増田 俊男氏
フーチ 80%
 第二次世界大戦後から1991年まで続いた東西冷戦と、これから続く冷戦の違いを明確にする。それは経済成長時代の冷戦と経済低迷時代の冷戦はどう違うかという問いでもある。

 経済成長時代の冷戦相手国又は陣営はお互いに経済成長の糧(パイ)という「余裕」を持っていた。従って敵味方はお互いに相手の余裕を奪うことに専念出来た。

 しかし経済成長なき時代の敵味方には奪い合う余裕がなくなった結果「本体」の奪い合いになる。
 つまり人間で言えば「貯めた財産の奪い合い」から「命の奪い合い」になるということである。

 余裕から本体の争奪戦になる事は正に世界を二分した両陣営が「消耗戦」の時代に突入する事を意味する。
「ジハード」で代表される宗教的過激集団は基軸通貨争奪戦ではなく宗教哲学の成就のために自ら命を犠牲にして自らの宗教に反する国家・民族を敵として抹殺しようとする。

 シュメールの世界支配組織は遠く紀元前8000年、今から1万年以上も前にさかのぼる。
1万年間の歴史のすべてが一組織の理想の為に計算され、実行されていたとは今更ながら驚嘆である。