女性のみなさん、医者の食いものに

なってはいけません?
近藤 誠氏
フーチ 90%
 早期発見・早期治療で寿命はのびません。早期発見で見つかるほとんどが“がんもどき”。がんには命を奪う本物のがんとは別に、命を奪わないニセモノのがんがあるのです。そのことに気づいた僕は、この無害ながんのことを“がんもどき”と命名しました。

 ポリープはがんにはなりません。ポリープは切れば切るほど金になる。ポリープは、胃、大腸、胆嚢、子宮頸管、子宮内膜などの粘膜部分にできた“おでき”。内視鏡の性能がよくなっているので、中年以上の人では、よく探せば必ずひとつくらいは小ポリープが見つかります。日本の「ポリープがん」は欧米では「良性腫瘍」。

 海外の比較試験データをみると、「がんを見つけて治療するグループ」と「何もしないグループ」のがん死亡率に差がありません。むしろ、治療したグループのほうが、がん死が増えることもあります。早期発見のまやかしに踊らされないよう、冷静な目を持ってください。

 がん検診、やればやるほど死人が増える。命が助かると証明された健診はひとつもない。マンモグラフィ検診の無効性は実証ずみです。健康なのにがんの疑いをかけられる。

 マンモグラフィは無効なだけでなく、検診を受けた女性たちに大きな不利益を与えます。そのひとつは“偽陽性”で「がんの疑いあり」と判定される人が異様に多いこと。がん検診では、見逃しがないようにと、偽陽性の範疇を広く設定しているのです。





 焦らないで!がんの成長はゆっくりです。1センチ大になるまでに10年以上経っている。