日本は世界一の「医療被曝」大国

近藤 誠氏
フーチ 95%
 放射線検査による発がんリスクは世界一!日本は一定人口当たりの放射線検査件数が他国に比べても突出して多い。実際に、放射線検査の代表格であるCTの人口一○○万人当たりの設置台数は圧倒的に世界一であり、イギリスの調査によれば、エックス線検査による発がんリスクの推定値も世界一と言われている。

 健康な人が、病気を早期発見するために受ける医療行為によって、かえって発がんリスクを高めているという皮肉な事実―。しかも医療被曝には、原発作業員のような年間の被曝線量限度は設けておらず、被曝線量は青天井となっている。

        日本のCT検査の実態

 この実態調査によると、一九七九年のCTの設置台数は七一二台。一○年後の一九八九年には約七・六倍の五三八二台。その一一年後の二○○○年には、一万一○五○台になりました。

 この二○○○年時点で、世界中のCTの半分近くが日本にあったと推定しています。この二○一年には、一万二九四三台のCTが稼働しています(OECDの調査により)。

 学校の集団検診。社会人の定期健康診断。がん検診の実態。スイスもマンモグラフィ検診の廃止を勧告。