2016年世界の真実?

終わり
長谷川 慶太郎氏
フーチ 85%
AIIB(アジアインフラ投資銀行)は
いずれつぶれる

早く融資が欲しい開発途上国が、中国の口車に乗った。アジアの開発途上国にとっての問題は、アジア開発銀行の決済が遅いことだ。「早くお金がほしいのに」という開発途上国はそれが我慢できない。アジア投資インフラ銀行は大規模な新銀行東京だ。

     ヨーロッパ諸国が参加する理由

 イギリスを筆頭にドイツやフランスといったEU加盟国まで、アジアインフラ投資銀行の創設メンバーに手を挙げた。これはアジアインフラ投資銀行に入って商売先を求める資格を持ちたいからである。EU諸国はそこまで商売に困っている。

 EU諸国が困っているのは、単にEU経済が停滞しているからではない。したがって、中国やアジアに販路を求めれば済む問題ではないのである。EU諸国の輸出先がない背景には、「売れるものがない」という一面がある。毎年一月にアメリカの特許庁は「前年に、世界中のすべての会社に対して何件の特許を認めたか」を発表し、またそれを集計して上位十社の名前も明らかにしている。今年の発表を見ると、上位十社は日本の企業が六社、アメリカの企業が三社、残り一社が韓国だった。ヨーロッパの企業は一社もない。技術開発投資が全然できていないということである。「あなた方はいったい何をしているのだ」といいたくなる。

韓国企業はお釈迦様の手の上で踊る孫悟空
「経済は中国頼み、安全保障はアメリカ頼み」という二股外交を、韓国の朴槿恵政権がしているといわれるが、国内経済は相当厳しい状況になってきている。韓国人はだれだって日本なしに韓国経済が成り立たないことをわかっている。

 日本は工作機械で世界一のシェアを持っているが、それがあるから強い。日本にしかできない製品を日本は供給することができる。ウォン高になってサムスンや現代が苦しいと騒ぐが、本当の問題はそこにない。工作機械工業を持っていないことが問題なのだ。

結局のところ、自立した機械工業を持たない韓国の企業は、お釈迦様の手の上で踊っている孫悟空である。お釈迦様は日本だ。つまり、日本の手の上で踊っているだけである。