TPPで驚かされる

日本の医療、食、健康

 食品の安全性では、遺伝子組み換え(GM)作物がフリーパスになるだろう。

GM作物は除草剤耐性や害虫を殺す毒素を持ち、摂取すると発がん性など人体への悪影響が指摘される。

前出の山田元農水相が語る。「GM作物を加工した遺伝子組み換え食品は、日本の食品衛生法では表示義務があります。逆に『遺伝子組み換えではない』と表示することも許されています。アメリカは、こうした表示がGM作物の輸出を妨げていると異議を唱えている。ここでも、ISDS条項を盾に表示義務が取り払われることが考えられます。GM作物のトップメーカーはアメリカの化学会社モンサントで、TPPを協力に推進しています」

GM作物の多くは大豆とトウモロコシで、アメリカ人は食べずに家畜のエサにしている。モンサントの社内食堂では遺伝子組み換え食品の提供が禁止されているという笑えない話もあります。
しかし、日本では大豆は納豆にして食べるし、醤油や味噌の原料です。トウモロコシもコーンスターチにしてさまざまな食品に使われています。GM作物を最も摂取させられるのは、日本人かもしれません。