睡眠障害の謎を解く

 真っ昼間に突然睡魔に襲われてぐっすりと眠り込む。

そんな睡眠障害を「ナルコレプシー」と言います。米国テキサス大学の柳沢正史教授らは、その原因が脳内のタンパク質「オレキシン」お欠乏であることを突き止め、オレキシンを欠損させたり補充したりすると睡眠と覚醒を制御でき、ナルコレプシーオレキシンで改善できることを動物実験で確かめました。

この成果は、ナルコレプシーの治療だけではなく、時差ぼけの改善や不眠症などの治療にも役立つと期待されています。

 脳内タンパク質のオレキシンは、神経細胞から次の神経細胞へと情報を伝える役目をする、いわゆる神経伝達物質の一種です。オレキシンを作る遺伝子が脳細胞に欠けていると、ナルコレプシーになることが偶然みつかったのです。

  ☆脳内タンパク質のオレキシンにEg入れる