磁気欠乏症・地磁気の人体に及ぼす影響

地球物理学者によると、現代の磁束密度は500年前の約半分、最近100年間でも5%減少していると言われています。
人間の身体は地磁気と密接に関係していることから、私たちが現在直面している健康問題の多くも、この地球の磁力の低下に一因があると言えます。湿度・気圧・温度などの気象条件と同様、地磁気も人体に何らかの影響を及ぼしているわけです。

この点、人為的に地磁気をシャットアウトした場合、中枢神経系や日周リズムなどに明らかに異変が起こります。例えば、潜水艇内は、ほぼ完全な磁気遮断空間であり、そこでは、代謝能力の低下や白血球の減少など、さまざまな生体機能の乱れが報告されています。

ちなみに、私たちの居住空間や仕事場は、その多くが鉄筋や鉄骨構造の建物内にあり、地磁気が非常に少なくなっています。自動車の中もそうです。空気中と比較し、鉄は数百倍から数千倍も磁力を吸収しやすい為、環境磁場が極端に減少してしまうのです。現代人はいわばどこにいても、慢性的な磁気欠乏の状態に陥っているのです。

近年の傾向として、自律神経系に関する病気、例えば、肩こり・腰痛・習慣性の便秘・不眠症・頭痛や頭重感・原因不明の胸や手足、背中の痛み・原因不明のめまい・足のだるさ・身体のだるさなどを訴える人が非常に増えています。これらの症状の中には、血圧の異常や各臓器疾患、骨・筋肉・神経の疾患に伴うものもありますが、しかしその一方で、特に異常がないのに、症状を訴える人が増えてきているのです。

それで結局、「自律神経失調症」とか「不定愁訴症候群」と診断されてしまうのですが、「磁気欠乏症候群」と呼べるものがかなり混ざっているものと思われます