エンザイム

                   (新谷弘美氏参考)
四十年間、死亡診断書を書かなかった理由

流行の健康法にはウソがいっぱい

たとえば、あなたは次のような健康法を信じて実践していませんか?

・腸のために毎日ヨーグルトを食べるようにしている。
・カルシウム不足にならないよう、毎日牛乳を飲んでいる。
・果物は太りやすいので控え、ビタミンはサプリメントでとるようにしている。
・太りすきないよう、ごはんやパンなど炭水化物はなるべく控えるようにしている。
・高タンパク低カロリーの食事を心がけている。
・水分はカテキンの豊富な日本茶でとるようにしている。
・水道水は残留塩素を抜くために、必ず一度沸騰させてから飲んでいる。
これらはどれも一般的に「健康によい」といわれていることばかりです。
ところが、胃腸内視鏡医である私にいわせれば、これらはすべて胃相・腸相を悪くする「間違った健康法」なのです。
健康のカギは「エンザイム」の量だった
動物であろうが植物であろうが、生命があるところには必ずエンザイムがあります。

そのため、エンザイムの量と活性度が健康状態に大きく影響するのです。

一方、胃相・腸相の悪い人たちに共通していたのは、エンザイムを消耗する生活習慣でした。

お酒やたばこの常用、大食、食品添加物を含んだ食事、ストレスの多い生活環境、医薬品の使用、これらはすべてエンザイムを大量に消費する行為です。そのほかにも悪い食事によって腸内で作り出された毒素や、紫外線やレントゲン、電磁波などを浴びたときに多量にできるフリーラジカル活性酸素フリーラジカルの一つ)の解毒にも大量使われる。

 では、体内でどのようなことが起きているのでしょう。じつはここからは私の考えた仮説です。私が臨床データから考えたのは、エンザイムの豊富な食事をすることによって、体内に「エンザイムの原型」ができているのではないかということです。これを本書では「ミラクル・エンザイム」と名づけます。

 でもじつは、牛乳ほど消化の悪い食物はないといっても過言ではありません。

 過酸化脂質というのは文字どおり、「酸化がとても進んだ脂」という意味です。

マーガリンほど体に悪い油はない

 フレッシュといっても、お米は収穫できる時期が限られているので、いつも収穫したてのものというわけにはいきません。ですから私は、玄米が酸素に触れないように真空パックしたものを購入し、封を切ったら十日ほどで食べきるようにしています。

これは、お米も空気に触れていると、時間とともに酸化するからです。とくに、精製した白米は皮をむいているのですから、玄米よりもずっと早く酸化してしまいます。これは皮をむいたリンゴが、すぐに茶色く変色してしまうのと同じことです。

そのためのポイントはすでに紹介しました。

・植物食と動物食のバランスは、八五(〜九〇)対(一〇〜)一五とととすること。
・全体としては、穀物(雑穀、豆類を含む)を五〇%、野菜や果物を三五〜四〇%、動物食は一〇〜一五%とすること。
・全体の五〇%を占める穀物は、精製していないものを選ぶこと。
・動物食は、できるだけ人間よりも体温の低い動物である魚でとるようにすること。
・食物はどれも精製していないフレッシュなものを、なるべく自然な形のままとるようにすること。
・牛乳・乳製品はできるだけとらないこと(乳糖不耐症やアレルギー体質の人、牛乳・乳製品が嫌いな人は、いっさいとらないようにする)
・マーガリンや揚げものは避けること。
・よくかんで小食を心がけること。

善玉菌が増えやすい腸内環境を整える
 生物が生きていくために必要不可欠なエンザイムですが、人間自身が作ることのできる量は決まっているといわれます。体からエンザイムがなくなったとき、人の命も終わってしまいます。そう考えると、「ミラクル・エンザイム=生命力」といっても間違いではないでしょう。

 エンザイムの豊富な食物を食べなさいというのも、善玉菌が繁殖し、ミラクル・エンザイムを作り出す原料となるからです。

 ガンが転移するのも、再発するのも、ホストの体力が低下しているからです。
 ではその体力とは何かというと、その人がもつミラクル・エンザイムの量だと、私は考えています。
・・・・・・エンザイム=ソマチッド