低髄液圧症候群とは
 脳の硬さは豆腐と同じようなものです。この軟らかい脳は頭がい骨の中で水(「髄液(ずいえき)」と呼ばれます)に浮いています。ちょうど豆腐を水に入れて保存するのと同じ理屈です。

 こうして髄液中に浮いている脳は神経や血管により頭がい骨につなぎとめられています。髄液が漏れにより減ると脳の浮力が失われ、神経や血管が引っ張られて激しい頭痛や吐き気その他、発熱、身体のだるさ、節々の痛さ身体のこわばりがおきます。また不眠、腰痛や鼻炎などもこれが原因の可能性が大きくあります。

 原因は交通事故ではなくても普段の生活で十分起こりえます。現在、平塚共済病院はじめいくつかの病院にてブラッドパッチという方法による治療をし始めていますが、まだほとんどの医師が認識していない病気・原因であるため、多くの人が治療さえしてもらえず苦しんでします。

 外傷によって、硬膜に穴が空き、そこから髄液が漏れ出ているため立ち上った状態では、頭の中がペチャンコになり、神経や血管が引っ張られてしまうため、激しい頭痛・めまい・ふらつき・吐き気をおこす。

 原因として下記のことがありますが、神経がでてくる神経根という部分の硬膜が一番薄いため、ここが過大な圧に耐えられずに裂けることが推測されます。

 その裂け目から脊髄液が漏れているという理屈です。くしゃみなどでも「低髄液圧症候群」が起きることを考えると、ひとつの仮説が成り立ちます。これはむち打ちの後遺症でカイロプラティックの治療や頚椎牽引等の治療を受けた後に悪化する患者さんが多いということと無関係でないということです。

 忘れた頃に痛みやしびれが起きることは、髄液が漏れているピンホールがふさがらず、時間の経過とともに大きくなり、それが一定のレベルを超えた場合の状態を指していると考えられます。全体の髄液量が少ないと、髄液に浮かんでる脳は下に落ちてきます。そのため、神経が引っ張られたり、あるいは脳そのものの機能が落ちることになり、結果として神経系の症状につながる。

脳はひとつの閉ざされた空間にあるため、容量が一定でなければならないというモンロー・ケリーの法則が存在します。仮に髄液の量が減ったならば、ほかに何かが増えることでその分の埋め合わせをする必要があります。脳が増えることはあまりなくたいていは血管が太くなり、血液の量が増えます。つまり、血液が増えてくると静脈が異常に太くなってきます。そのため、脳全体の血液量が増えてしまい、結果として血液がうっ滞して循環が悪くなると考えられます。これが異常な疲労状態やうつ病を引き起こしているのです。

 脳脊髄液は、側脳室・第三脳室・第四脳室内の脈絡叢で作られ、脳や脊髄を侵しながら循環しています。

髄液は絶え間なく作りだされているため、圧力が高まるのを防ぐために連続的に循環し、排出されなければなりません。具体的には、クモ顆粒という突起部から静脈洞へと流れています。

 髄液は、脳室やクモ膜下腔という中枢神経系を囲む閉鎖空間を満たして循環している無色透明な液体です。中枢神経系を保護するクッションの役目も担っています。健康な成人の場合、髄液は約150〜200mlくらいあるといわれています。一日に約500mlの量が生産されます。


●原因
くしゃみ、せき、スポーツ、分娩、ローラーコースターの乗車、しりもち、交通事故、スノーボード、スキー(神経根の部分は元来外力に弱く、そため髄液の流出がおこりやすい部位だ。)

●症状
1,起きているときに強い頭痛があり、横になって寝ると症状が和らぐ。
2,ものが二重に見えたり、かすんで見えたりといった視覚異常、難聴や耳鳴りなどの聴覚異常を伴う。
3,背中や腕の痛みを伴う。
4,関連する痛み・・・頭痛・吐き気・嘔吐・食欲低下・全身倦怠感・複視・一過性の視力障害・過度のまぶしさ・眼振視野障害・難聴・聴覚過敏・耳閉感・めまい・ふらつき感・項部硬直・顔面の筋力低下やしびれ感・味覚異常・しゃっくり・発汗・乳汁漏出・徐脈・背部痛・上腕痛

●効果が著しい「ブラッドパッチ」による治療法

基本的には「安静にして横になること。そして水分補給をしっかり行うこと」です。
安静にして横になることで髄液の漏れが少なくなり自然に漏れている部分の穴がふさがれることが期待できること、水分の補給により脱水症状を防ぎ髄液が潤沢に作られるようになることが期待できるからです。

交通事故後のむち打ちの後遺症などで慢性化している場合には、硬膜外自家血注入(ブラッドパッチ)を行う。
患者さん本人から無菌的に採取した静脈血20〜30mlを髄液が漏れている部位のなるべく近くの脊髄硬膜外腔に注入する治療法です。一回の注入でだだちに効果がみられ、そして持続します。

血液を注入して数時間までは髄液が漏れている穴付近が圧迫されるため髄液圧が上昇することが効果に表れます。それ以降は血液に含まれるフィブリンの効果もあり穴がふさがれるためだと考えられています。
 慢性疲労症候群との関係は

 近年、慢性疲労症候群は全世界的に増えています。EBウイルス、Q熱、人免疫ウイルス等の説が多々ありますが、この低髄圧液症候群を診るある医師によると、医師が慢性疲労症候群として診断した患者の7割ほどがこの低髄圧液症候群であったという事実がありました。

 私自身、体調不全になった後、20以上の大学病院で検査しました。体調不全後3年経ち、ようやくQ熱であることがわかったのですが、Q熱治療後も体調は全く変わらず、発病から4年経ちようやく病気の本当の原因がわかりました。

 治療はブラッドパッチ(自己血注入)によるもので、現在3度治療を受けましたが、一度の治療で治ることはまれで、何度もこの治療を行っていかなければいけません。1年ほどの期間を改善までの時間と考えて欲しいと私はその医師から聞きました。

・・・( ^ω^)・・・に関わる数十兆個のソマチッドに(P)でOK!!