家で穏やかに死んでゆく方法

            筒井 康隆氏×長尾 和宏氏
 医師が薬物を投与することで患者を死に至らしめる「積極的安楽死」は、日本では認められていない。一方、「尊厳死」は回復の見込みのない患者が延命治療を拒否して亡くなることを指す。

「SAPIO」の論考でも、尊厳死は治療を絶つことによる苦痛が伴うから安楽死ではないと書かれていますが、それは間違いです。無理に延命治療をやるから苦痛がおきる。延命治療をやめて、緩和ケアに専念すると苦痛がなくなって穏やかに死ねます。

 自分が意思を示せない状態になった場合、無駄な延命治療はやめてくれ、モルヒネを打つなど十分な緩和ケアをしてくれという意思を示すものです。