老人介護
船瀬 俊介氏
フーチ 90%
日本の老人は、人生の残り約10年余りを第三者に頼る要介護老人として生きることになる。日本はアメリカの5倍、ヨーロッパの8倍くらい「寝たきり老人」が多いと指摘するのは「アリスのすてきな生活」。
さらに、日本の「寝たきり老人」と「認知症」患者の総数は約250万人という。これは、80歳以上の4人に1人に相当する。
私の友人Y君。彼は大手保険会社の部長を勤めている。彼は北欧に研修旅行に行って、現地の老人施設を見学して驚愕したという。
「あちらは天国、日本は地獄です…」どこがちがうのか?私はたずねた。「向こうの介護とは『自立させる』ことです。ベットで寝たきりなら、起きられるようにする。起きることができたら、立てるようにする。立てたら、歩けるように…。それが基本です」。
「寝かせきり」は虐待だ
75歳を超えて一旦寝たきりは一年老ける、といわれる。それは「廃用萎縮」という現象だ。とくに、筋肉と骨格は、「使わない」と急速に衰える。
ヨガの教えにこうある「運動不足は緩慢な自殺である」。そして「指一本でも動かせるなら全霊をこめて動かせ。すると全身の筋肉が連動してくる」。