パン、豆類、ヨーグルト、リンゴを食べてはいけません? 終わり

江田   証氏
フーチ 85%
 大腸には、大量の腸内細菌たちが待ちかまえています。糖質(FODMAP)は、小腸での吸収が悪いため、大腸にまで達し、腸内細菌のファーストフードとなり、腸内細菌のエサになります。
 腸内細菌と糖質(FODMAP)は、大腸内で異常な発酵を起こします。発酵にともない、過剰なガス(水素)が発生します。
 ビールやパンをつくると発酵でたくさんガスが発生することはあなたもご存じでしょう。それとおなじことが大腸の中で起こるのです。細菌が糖類などの炭水化物を発酵させると、発生するガスはほとんどが水素と二酸化炭素、またはメタンです。

 その結果として、糖質(FODMAP)を食べる前にはふつうだったおなかも、小腸で過剰にたまってしまった水分と、大腸で大量に発生したガス(水素)によってこんなにパンパンに張ってしまうのです。

 おなかの膨張は、過剰な水分やガスが腸に行き、とくに小腸の最後の九○cmの部分と大腸の先端の後方部分(盲腸のあたり)にたまるのが原因であることが多いのです。おなかがこのように張ると、腸のまわりにある神経が過敏にそれを感じ取ります。その刺激は、神経をとおって、脳に伝わり、疲れ・不安・おなかのさまざまな不快な症状を生むというわけです。

 おなかの調子が悪い人がやるべきことは、さまざまな糖質の中で、FODMAPを含んだ食事をできるだけ避けた食事、すなわち低FOCMAP食を取り入れることなのです。