民主主義

増田 俊男氏
フーチ 80%
17−18世紀の英国の産業革命で人口80%の農奴を個人に仕立てて都市へ移動させる為に民主主義が必要であったが、今日のように経済成長が止まり、国家が財政破綻状態になると民主主義が害になりはじめた。御用哲学としての民主主義、自由主義の終わりである。

アメリカのキングメーカーであり、キッシンジャーと共にトランプのブレインであるCFR(外交評議会)会長リチャード・ハーンは本年3月30日、私の小冊子特別号「歴史の終わり」と瓜二つの論文「リベラル世界覇権の死」を発表した。戦後アメリカが民主主義、自由主義を価値観として普及して作り上げた世界秩序の終焉宣言である。

トランプの保護貿易は、単にアメリカの国際収支の黒字化の為だけではない。アメリカと世界にとって今や害となる御用済み自由・グローバル主義を終わらそうとしているのである。