非結核性抗酸菌(NTM)症とは

従来非定型抗酸菌(ATM)症と呼ばれていた病気です。原因菌は結核菌と同じ抗酸菌の仲間で40種類程あり、まとめてNTM と呼ばれています。日本では現在抗酸菌による病気の5割が結核、残りの5割がNTM 症となっています。またNTM症の80%はMAC(マック)症が、10%はkansasii(カンサシ)症が占めています。主に肺に慢性の病気を作り、まれにリンパ節炎や全身感染症が生じる事もあります。
主な症状
肺NTM症では、咳・痰・血痰・発熱・食欲不振・体重減少・全身倦怠感などです。これらの症状は結核と全く同じです。
感染源は?
NTMは土・ほこり・水などの自然環境に広く存在しており、だれでも肺の中に吸い込んでいると考えられています。結核菌がヒトの体内でしか生存できず感染源が排菌陽性の患者に限られているのと違い、NTM症の患者さんから菌が他人に感染する事はありません。