生気体論

 この「目に見えない気体状の部分」を、「生気体」と呼ぶことにしましょう。

 生気体こそは、私たちの「生命の源泉」であり、「魂」であり「心」です。意識や意志を、その部分が担当しているのです。その上、記憶を蓄積することもできます。
 この生気体があるからこそ、私たちは生きているのです。ですから私たちが死ぬときには、この生気体は抜け出して行きます。

人間だけでなく、万物すべては、こういう基本的構造になっているのです。有機物質から成る構成体に生気体がついたものが、生命体、即ち生物と呼ばれているものです。

 岩石や建造物にも生気体はありますが、こういう無機質のき場合には、生きているとは言いません。でも、生気体の本質からいいまして、無機的な構造体にだって「心」があるということになりますね。これは、私たちの心すべきことです。たとえば、石にも意志があります。

 何となく似たような話を、どこかで読んだような聞いたような感じがする方もおられるかと思いますが、この話は、その手のものとは全く違って、世界で初めての最も進んだ考え方です。なぜかといいますと、この「生気体論」は、現在の物理学の最前線の知識で裏付けられているからです。

 素粒子論の最新理論の一つに、超弦(ひも)理論というのがあります。生気体の話は、この理論に基づいています。

この理論から出てくる新しい素粒子、これまで発見されていなかった素粒子が、この生気体の話では大きな役割を果たしているのです。これを、「生命子」または「サイ粒子」と名付けるようと思います。
なぜなら、この素粒子の存在を考えることによって、超常現象や霊的なこともわかってしまうからです。精神世界の現象をオール解決する素粒子なら、「サイ粒子」で良いのではないでしょうか。
 この粒子は電気を持っていませんから、壁でも天井でも通り抜けることができます。
 極微の物理学である量子力学によりますと、粒子は波でもありますから、心や意志のみな「恩念波」(サイキックウエイブ)が存在することになります。

生きているということは、「生命力の場」があるということです。それを生気体が与えているわけです。この力を媒介しているのが、これまで未発見だったサイ粒子です。

 私たちの世界は、これまで四次元の時空として知られていました。ところが、超弦理論では、たとえば一〇次元というような高次元空問として、世界を捉えます。

私たちの考える生気体は、もともと超弦理論から考え出されたものですから、それはこのような高次元空間における存在仏として考えられているわけです。

余分の次元がありますから、これまでの考えでは手のつけられなかった事柄まで説明してしまいます。

 また、物理学では四つの力が存在していると考えられています。重力と電磁気力と、原子核素粒子に関係した二つの力の合計四つです。自然界には、今や第五の力として、この新素粒子による「生命力」が追加されることになります。これは、まさしく「万物の理論」であります。

 これで、宇宙の森羅万象は説明されてしまいます。ついに、自然科学と精神科学の垣根が取り払われることになります。

 ついに私たちは、宇宙のすべての仕組みを垣間見る可能性を掴んだのです。

 こういうことを知ることによって、私たちは、自らの生気体を宇宙の生気体に直結させた生き方をすることができるのです。それはとりもなおさず、私たちが宇宙の存在によって癒される生き方を知るという結果になるのです。