【悪性インフレという第二ステージに】
「恐慌だ、大変だ」、昨年9月のリーマンショック後、つるべ落としの世界経済を評して、このように言われて久しいですが、今、いよいよステージは第二幕に入ってきたようです。
第一幕のデフレ不況から、第二幕の悪性インフレへのバトンタッチです。
今までは、恐慌による金融破綻や経済の急激な落ち込みを阻止すべく、アメリカのFRB(米連邦準備理事会・銀行)をはじめ、全世界の政府レベルでも、この経済危機を乗り切ろうと必死でお金を供給してきました。
それでなんとか、破綻を防いでいるものの、それでなんとか、破綻を防いでいるものの、その副作用が表れ始めてきているのです。
この間、世界を見渡すと、アイスランドやパキスタン、アルゼンチン、ウクライナといった国力のない国は、債務を先送りしてもらうか、IMF(国際通貨基金)からの緊急融資を受けるか、ということで何とかやってきたのです。
しかし、これらの国々の現状は今なお、悲惨で、実際にはやっと息をしている状態です。
民間の年金を国が接収したアルゼンチンや、銀行が倒産状態で、庶民がお金を引き出せなくなっているウクライナなど、ぎりぎりの状態で、これらの国では、いつ何が起こってもおかしくありません。
ウクライナの国家としての倒産確率を見るCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)は、何と40%という数字で取引されているのです。東欧諸国も経済危機の出口が全く見えません。
【どんな国も国債(借金)を売りさばくしかない現状】
なんとか国債をさばくしか方法はないので、如何に、売りさばくか!という大命題があるわけです。
その国の信用力が、結局その国の国債をさばけるのか、要するに借金はできるか、ということになるわけです。
【国債の大量発行が招く悪性インフレ】
やむなく、劇薬というのはわかっていますが、中央銀行がその国の国債を買うという禁じ手に踏み込まざるを得ないというわけです。
【もはや世界の投資家から目もくれられない米国債】
FRBは無尽蔵な資金で米国債を買い付けているのにもかかわらず、世界の投資家はもう米国債には目もくれなくなってきているのです。
【いよいよ資本主義システムは崩壊に向かい始めた!?】