広がる異常気象『ようこそ!!浅川嘉富の世界へ』を転載

大雪と大干ばつ
今年に入ってからの、ヨーロッパや中国での寒波や大雪などの異常気象を報告してきたが、今度はアメリカ東部から中西部にかけての大雪情報である。

昨年12月中旬、吹雪と大雪に見舞われ交通事故や死者が出たアメリカ東部は、先週末、再び記録的な大雪に見舞われ、首都ワシントンでは非常事態宣言が出され、交通機関がマヒしただけでなく、政府機関や銀行業務まで停止状態となり、さらには、大雪情報を見てスーパーには買い物客が殺到し、品切れ点が出るほどの混乱状態となった。

今朝(2月10日)のABCの番組を見ると、除雪が完了していないところに、さらに降雪が始まったようで、ニュースはアメリカの3分の1を襲う「雪の津波」と題して、アメリカの人口の3分の1にあたる1億人が住むシカゴからワシントン、フィラデルフィア、ボストン一帯の大雪と吹雪の再来を伝えている。

一方、中国では、北部のウイグル自治区や北京、天津などで大雪や寒波が続く中、南部の雲南省では高温少雨が続き、120日間、雨が一滴も降らないという50年ぶりの大干ばつに見舞われ、農作物への被害が出ているだけでなく、山火事も多発し、周辺の住民は飲み水にも事欠き始めているようである。

その結果、16の州の大部分の耕地が干ばつによりひび割れが起き、多くの貯水池も干からびて、小麦は全滅し、果樹も虫の息であるという。

中国各地のこうした異常気象は、さもなくとも厳しい環境におかれた多くの人々の暮らしを、一段と困窮状態へと追いやることを考えると、オリンピック、万博と浮かれた祭りの後に待ちかまえている暴動の発生が、案じられるところである。

ワシントンで記録的な大雪