ストレステスト

朝倉氏 80%
スペインの金融当局は突如、「ストレステストを実施してスペインの金融機関の実態を明らかにします」と発表。なぜストレステストを実施するかと言えば、これは投資家の信頼感、市場の透明化を目指して不安感を一掃するためです。

投資家がなぜスペイン国債を売ったかと言えば、それはスペインの金融機関に対する懸念、いわゆる倒産懸念を抱いたからです。

現在、漏れ伝わってくるところでは、この辺りの検査基準がどうも甘いということです。問題は、現在の懸念の元であるギリシア国債をはじめとするユーロ圏各国国債の評価です。

考えればわかることで、プロの間ではギリシアが国家破綻、ないしは債務の再編(これは債務をカットするということ)に陥っていくしかないというのは常識です。

ギリシアが国家破綻した時に、紙となったギリシア国債をどの位の割合で返してくれるのか、元金をいくら“リカバリー”してくれるのか?というプロの取引です。この取引では今、ギリシア国債についてのデフォルト時の回収率は40%です。

ストレステストなど、とどのつまりインチキの時間稼ぎであり、一時のごまかしにしかすぎません。

何と自国のGDPより大きな総資産を持つ金融機関が15行にものぼるのです。