個々の細胞同士が、意思を通じ合うなんて? そんなことがありえようなどとは、私たちの知っている科学の範疇では、思いもつかないことであった。しかしその日、サンディエゴでは研究方法が具体的に示され、ある人の体細胞が切り取られ、その人から離れたところに置かれても、依然として被験者の感情の動きや考え、その他いろいろな出来事に反応することが、確かめられたのである。
 
植物は、人間の意図が本当か嘘かを、敏感に感じ取ることができる。「原始的感知力」を持った生命体だ。

 細胞が人の心を読む

 たとえば人の口から採取した細胞に電流計をぐなぐと、たとえその細胞がからだから離れたところに置かれていても、その人の思考や感情の動きが掴めることが分かっている。

     脳細胞と血液細胞が病を癒す
 最近では、西洋医学においても、薬を使って病気を治すという、いわゆる対症療法がすべてではないと考えられるようになってきているようである。事実、こんな治療法もある。

 患者はリラックスし、自分がからだの循環系システムに入ったことをイメージしてから、白血球の細胞と次のような会話を交わしてみる。

「ねえ、皆、聞いてくれよ」ここで彼は、細胞たちが急に立ち止まって、すばやく彼の言葉に答える様子を思い描く。「さあ、われわれは攻撃を開始するんだ。そして、もう死んでしまった細胞や、死にかけているガン細胞を追い出そう。さあ、いいかい」

 植物が、宇宙に遍在する「知性の場」の中に、すでに存在しているのに、なぜ、その知性の源をことさら植物の中に求める必要性などあるのだろう。

われわれは、今後、数十億ドルもの費用をかけ、細胞頭脳とか、神経連結体とか、生体回路、化学反応、電子信号などといったものを探究していくであろうが、結局それによって分かることは、宇宙創造の源としての意思とエネルギーが、いまなお宇宙のいたるところに存在し、働いているということであろう。

 興味ある実験がある。同じ部屋に二つの植物を並べ、一方を殺し、もう一方の植物は殺しの「証人」となるようにした。

バクスターの六人の生徒が、くじ引きで植物を殺す「犯人」を決め、ほかの五人の生徒が部屋の外に出ている間に、犯人役のひとりが植物を鉢から引っこ抜き、バラバラになるまで引きちぎってしまうという実験をした。

 バクスターは、生き残ったほうの植物をウソ発見器につなぎ、生徒を一人ひとり呼んでみた。犯人でない生徒が部屋に入ってきても反応がなかったが、犯人が入ってきたとき、記録計の針は荒々しく動いた。生き残った植物は、犯人を知っているのだ。

   イメージで病を癒す、精神神経免疫学

 精神神経免疫学では、患者が自分の細胞と対話する。だが、私たちは他人の細胞とも対話できる。どこにいても人と人との細胞コミュニケーションは可能なのだ。

 どんな言葉が使われようが、そこには何かがある。この「何か」は、原子が集積されてできている物質世界と関係している。原子が分子となり、細胞となったときに、この「何か」は距離を越えて他人と交信する人間の能力に影響してくる。究極の「ヒューマンコネクション(人と人とを結ぶ力)はこの「何か」だ。最新の研究を紹介する前に、このことだけはよく頭に入れておいてほしい。

 医学の専門家が理解している人間のからだは、いまだにニュートンが言ったように部分単位が主流をなっている。
医師たちは、人間のからだを「相互に浸透し、作用するエネルギーの場なのだ」というアインシュタインの考え方をなかなか取り入れようとはしない。
彼らは人間を単にそこにいる物質としてしか捉えていない。彼らは言う。
「エネルギーの場」だって?アインシュタインが何を言ったか知らないが、解剖で分からないものなんかないんだ、と。

 では、希望とはいったい何なのだろう。ニュートンしか信じられない医師たちにも分かるように、ここで新たに定義してみよう。「希望」とは思考の一形態だ。

それもあなたの細胞に影響を与えるような思考である。医師たちが興味を持つかどうかは知らないが、あなたにはぜひそう思ってほしい。なぜなら細胞には希望が分かるからだ。たとえば、あなたがヌード雑誌を眺めたとする。すると、たとえあなたの口腔細胞が、からだから離れたところに置かれていたとしても、肺の細胞がガン細胞と戦っていたとしても、彼らにはあなたのワクワクとした気持ちが分かって勇気づけられるのだ。

 遠隔療法をする人は、何マイルも離れた人の肺の細胞をはっきりと見、しかもその細胞が想念に反応するのが分かるという。

エビを熱湯で殺すと、実験室の向こうにいる植物が反応した。細胞提供者がテレビで暴力シーンを見ると、何マイルも離れたところにある細胞が、彼の感情を捉え、反応した。

ある女性がリラックスしてご主人が電話をかけるようにイメージすると、実際に電話がかかってきた。
 主観的コミュニケーションの相手を愛すると、左脳の視覚的なアプローチに二つの変化が起こる。

 1相手と一体感を感じ、同じ立場に立てる

 2誰が正しいのかと考えるのではなく、二人にとって何が正しいかを考える

      失敗を招く六つの状況 ・成功すると思えないとき 
・からだがリラックスしていないとき
・心がリラックスしていないとき
・相手をイメージすることを怠ったとき相手に近づきたい、好きになりたいと真剣に思わないとき
 ・問題の解決法を自分勝手に決めていたり、問題を作っていたり、相手のタメにならない状況を作りだしたとき

人間の細胞は独自の意識を持っている

 私たちの脳神経細胞は、他人の脳神経細胞とコンタクトできる。しかし、これまでのコンタクトは、たとえば真夜中に母親が娘に事故に遭った夢を見る。

すると電話があって、本当に娘が事故に遭っていた、などという、いわゆる「虫の知らせ」のようなものでしかなかった。

しかしこれからは、透視や主観的コミュニケーションなどを通じて、自分でコンタクトをコントロールできるようになる。なぜなら、私たちは「マインドスピーク(心の会話)」と名づけたこの能力を、自分たちで使えるようになったからである。

 だが、これだけではなく、まだまだできることはたくさんある。あなたは自分のからだの細胞と話せるし、細胞も、あなたに話かけてくる。他人の細胞にも話しかけることができ、彼らもそれに答えてくれる。

マインドスピーク―あなたの細胞と対話する方法
 この方法を信じさえすれば、あなたの脳細胞とからだの細胞は対話を始め、体の調子がグンとよくなるはずである。

 ・座り心地のいい椅子に座って目を閉じる
 ・何回か深呼吸して、リラックスする
 ・からだの各部分を意識し(頭皮―額―目といように頭から足のさきまで)、力を抜く
 ・心がなごむような場所や、景色の中にいるとイメージする
・ 自分のからだの中に入り込むイメージをし、悪い部分にたどり着く。そこをよく「見る」こと
・イメージの中で、悪い部分を治す

 ・治療がうまくいく様子を思い描き、細胞と内臓に愛のメッセージを
 ・からだの悪い部分がすっかり治り、もう悪くはならないことをイメージ。自分のからだのすべてが正常で健康なことをイメージで確認する

 ・これから三つ数えて目を開けたときには、すっきりして気分がいいと信じる
・「一、二、三」とゆっくりカウントし、目を開ける。気分がよくなっていることを確かめる

     心の力で、自然治癒力は高まる
 前途した10のステップを踏まなければ、心とからだのコミュニケーションができないというわけではない。心とからだのコミュニケーションは毎日、毎晩のように行われている。

 心はいつもからだを動かしている。からだの調子がいつもより悪いのは、心に問題があるからだ。その筆頭はストレスである。ストレスは、私たちの行動や感情面に対する不快な負担である。

心配、恐れ、嫉妬、自信喪失、孤独、悲しみ、不安など、現代社会が生んだ心の問題は、まだまだたくさんあるだろう。

 否定的な他人の発言や嫌な経験も、心の負担となる。私たち自身が話している内容にも、細胞や内臓の「敵」はいるのだ。「彼女は目の上のタンコブだわ」「彼ってカンにさわるんだよな」「彼には我慢できないわ」「彼女がガンね」など。繰り返しこんなことを考えたり言ったりしていると、本当にタンコブができ、ガンになってしまうかもしれない。

 しかし逆にうまく使えば、主観的コミュニケーションには素晴らしい効果があるということになる。あなたには、肺にたまった水をサイホンで汲み出し、よくなる様子が「見える」であろうし、指で胆石を砕き、それがトイレに溶ける様子が「見える」はずである。白血球とお喋りして風邪のビールスを追い出したり、腫瘍を溶かす軟膏をイメージし、その軟膏で腫瘍が消えていくのが「見え」たりする。
 すべては心の愛の力で、自然治癒力が高まり、あなたは健康になる。

もちろん、この方法を信じ、信頼していなければ、こんなことは起こらないであろう。

 彼だけではない。たくさんの科学者たちが、すべての宇宙を統合する超次元の知性の存在を感じはじめている。七人目の月面探査宇宙飛行士エドガー・ミッチェル博士も「物質世界にも、精神世界の基盤の上に存在しているという考え方を採りはじめるべきだ」と語っている。

 宇宙の知性を通じて、すべては一つになる
 バクスター効果をコントロールできれば、軍事的優位は「SFの世界」ではなくなる。はるか彼方で行われている不正を正し、狙いを知り、敵の戦略情報を嗅ぎつける。たぶん発火物や爆発物も察知できる。

こんなことはまだ一年生の想像だ。空には境界がないのだから、そのうち世界は一つになるだろう。

 細胞の秘密はもはや秘密ではなくなる。生物的機能を持たず、単なる分子の固まりにすぎないと思われてきた細胞も、無限の知性の一部だということが周知の事実になるだろう。私たちは彼らを知り、彼らにもまた私たちが分かる。
さらに私たちは、宇宙のあらゆるところに、物を創り出すことのできる知識の域に達し、原始的感知力を活用して、たとえば結腸細胞とコンタクトし便秘を治すことができる。または大気中の分子とコンタクトしてオゾン層のギャップを埋めることもできる。

       意識はエネルギーである
 人は、原子の崩壊によってエネルギーを得ることができる。物質にはすべて二極のエネルギーがあり、このエネルギーで物質はできている。

 これまでの科学は、物質世界に焦点を合わせ、その根源となる領域を探索しようとはしなかった。この部分は、宗教や哲学に任せておけばいいことだったのである。

 意識は物を造り出すという意味で、一種のエネルギーと言える。